新しい出発2021/04/02

4月1日、サバティカルを終了して復帰しました。
大学と、同僚の先生方に心から感謝。
本当にありがたいことでした。

4月から大学がキャンパスを引越したため、赤羽台キャンパスへ通勤します。


予測不可能な変化の激しい時代に向かって
保育同様、授業も変わらなければ、
と書いていたら、ご飯が焦げました。(鍋で炊いてます)

ICT活用の授業コンテンツづくりは、保育者の学びの素材にもなりそうです。
その気持ちでがんばってみます。

一斉保育と自由保育、環境を通した保育2020/11/06

7キロも太ってしまいました…。完全に歩き不足、運動不足です。

研究に専念する一年、ブログは控えて…と思っていますが、

どーしても書きたい!書かせて下さい。


今、研究でまとめているのが「保育内容」です。

それも大人が意図的に提供する文化を中心に研究しています。

 

環境構成は、保育を大きく変えます。

しかし環境さえあれば、すべてOKというわけでもありません。

とくに発達に偏りがある子どもや、家庭での経験が不足している子どもには

保育者が意図的に行う活動の影響は大きいですね。

 

4月から気になっているのが「一斉保育」という言葉。

私の研究は、「一斉保育」を研究するものだと誤解されがちなのです。


その背景には「一斉保育」か「自由保育」かという二項対立図式があるようです。

 

「一斉保育」と呼ばれる園は、

保育者が望ましいと考える活動をさせる一斉活動中心の園。

「自由保育」と呼ばれる園は、

ブロックとままごとなどの意図のない環境で自由に遊ばせる園。


以前はそのどちらかが圧倒的多数でしたが、

平成元年に「環境を通した保育」が示され、

保育者が意図的に環境を選び、構成する保育へと移行してきました。

 



一斉保育の園は、まだ環境を通した保育に移行していないことが分かりやすいですが

子どもの主体的な活動を中心としているけれども環境構成を行っていない

自由保育の園もまだ多いと思います。


その意味では、現実的な割合で図を描くと、

以下の図が正確かもしれません。





「環境を通した保育」は、「一斉保育」とも「自由保育」とも違います。

また要領や指針には、一斉保育や自由保育は使われていません。


教育界は、経験主義か系統主義かといった二項対立から、

バランスの良い方向へと進んできました。

保育界もこの二項対立から脱したいものです。

 

環境を通した保育を行う園にあるのは、

○「子どもが主導する活動」か「保育者が主導する活動」か。

○「集団で行う活動」か「個別の活動」か

○「生活の場面」か「遊びの場面」か「課業の場面」か

それらが混在しているかです。



環境を通した保育では、

保育者の意図のこもった環境や文化に子どもは影響を受け、

その意味では完全な自由ではなく、

一斉であっても子どもは自由意志で参加をしているため

「一斉活動」か「自由活動」かと呼ぶのは適切ではないと思います。

 

子どもが主導する活動は、環境構成で非常に活発になります。

しかし環境を通した保育のなかにも、保育者が主導する活動もあります。

今回の研究には保育者が主導する活動の部分も多く含まれます。

 

ご意見をいただき11月9日に内容を修正しました。

K先生、いつもありがとうございます。

研究のまとめに協力いただく先生方、どうぞよろしくお願いいたします。


宮古島で保育士募集ツアー2020/07/30

沖縄タイムス(2020年7月28日)の記事に、気になるツアー募集がありました。
各回5名限定らしいですが、保育士の新しい募集方法としておもしろいですね。
ちなみに、沖縄移住相談会を開いている「おきなわ島ぐらし」なんてサイトもありますよ。

「保育士さん 宮古島に来て」 9月移住体験ツアー、参加者募る



以下記事より転載します。

宮古島市法人保育連盟(金谷福代会長)は、慢性的に不足している保育士の確保を目的に「第1回保育士移住体験ツアー」を924日~26日に実施する。対象者は保育士資格がある(または取得予定で)宮古島での生活や離島での保育に関心のある人。現地での移動や宿泊、体験費は無料。県内外から幅広く参加者を募集している。応募締め切りは810日。第2回ツアーは1217日~19日に実施予定で、応募締め切りは111日。応募方法はいずれも同ツアーのホームページで申し込みフォームに必要事項を入力して申し込む。金谷会長は「この機会に多くの人に参加してほしい」と呼び掛けた。(沖縄タイムス 2020.7.28)


免疫力を高めるをテーマにしたお便り2020/06/05

ほとんどの園が再開しましたね。

この暑さのなかで、マスクをして園庭で動き回る先生方が心配です。
マスクをしての運動は危険。熱中症の危険性も高まります。
子どもにも運動量が高い活動では、マスクを外すように促すと思います。
園庭では、保育者もマスクを外すことが必要です。

もしも「先生は絶対にマスクをしてください」と、保護者から意見が出るようでしたら、
海外の園のように、園庭にビーチパラソルを立てて
保育者はアイスティーを飲みながら、座って子どもたちを見守るのはどうでしょうか。
マスクをするのであれば、保育者は走り回らないこと。
先生方が健康を崩したら、園の保育は成り立ちません。
健康第一です。


さて園長先生方より、保護者向けにお便りを頻繁に出しているとお話を伺い、
私も、保護者向けに「お便りの案」を書いてみました。
(スキャナーが今使えず見にくいですね。すみません)


【親子ともに、病気に負けないための10のポイント】
①早く寝る、②腸によいものを食べる、③消毒、殺菌しすぎない、④疲れすぎない、⑤水分補給、
⑥換気、湿度、⑦日光にあたる、⑧体を冷やさない、⑨動く、外で遊ぶ、⑩笑う、うたう

他の保護者向けのお便りの下書きはダウンロード用のページにあります。

ご参考まで。

ところで、保育者に「園庭でもマスクをして」という保護者や、
子ども同士がじゃれあう姿を見て「密になっている」と怒る保護者は、
子どもと外で遊んだ経験がなく、家でも関わっていない可能性がありますね。
要観察かもしれません。

感染リスクを下げる行動のチェックリスト2020/05/13

保育園では、感染防止対策は常日頃から行われていますが、休園措置が行われる感染症は初めてのため、改めて厚生労働省の通知を読み直した人も多いと思います。私もそう。「保育所における感染症対策ガイドライン」(2018)を土台に保育の視点を加え感染防止の行動をチェックリスト形式で作成してみました。

 

【保育所・認定こども園の感染拡大を防止する行動のチェックリスト】 


 A 園長・副園長による環境づくり

o  クラス、トイレ、職員室等、各場所で換気の時間や、状況(~の後等)を決めて掲示し実施している。又はいつも窓を開けている。

o  各クラスには温度計・湿度計があり、季節による適切な気温や湿度が掲示されている。

o  口に入れる乳児の玩具は、洗浄交換用に同じものを複数準備している。

o  固形石けんは共有となるため、液体石けんを使用している。

o  子どもも保育者も、紙タオルまたは個人持参のタオルを用いている。

o  オムツ交換は一定の場で行えるようにオムツ交換台等が整えられている。

o  交換は段取りよくできるように物が整備され配置されている。

o  交換後のオムツは密閉できる容器に保管し保育室内のロッカーには持ち込まない。

o  マスク、消毒薬等、感染防止に必要なものが確保されている。

o  嘔吐物や排せつ物等の処理等を行う際に使える使い捨て手袋が準備されている。

o  保育者は、感染症流行時にはマスクをして保育をすることができる。

o  保育補助者や短時間職員にも感染拡大防止行動を文書で説明している。

o  必要に応じて、部外者の保育室、園内への立ち入りを制限している。

o  外部の人と接する事務職員等は、感染症流行時にはマスクをつけている。

o  行事は子どもに必要な行事にとどめ、保護者に見せるための行事は行っていない。

o  保育者は壁の飾りつけ、必要性の低い計画や記録、報告等で残業や持ち帰りを行っていない。

o  職員は、休日出勤や残業の振替休日、時間休をとることができる。

o  職員は、体調が悪いときに休みをとることができる。

o  園長・副園長と職員は、感染リスクの高い場所や行動を共有し、情報を更新している。

□保育室は、保育者がゆとりをもちていねいな指導ができる物的環境を整えている。

□保育室でも、園庭でも保育者と子どもが水分補給を行える環境を整えている。

 

B 保育者(クラス担任)による時間的な環境づくり、子どもへの指導

o  子どもを一斉にトイレに行かせ、並んで待たせるなどの混み合う方法をとらずに、子どもが排せつしたいときに排せつができるようにしている。

o  保育の合間に、子どもを壁に並ばせて待たせたり、立って並んで待たせたりしていない。

o 一人ひとりに丁寧に指導ができる物的環境と時間の環境をつくり、ゆとりのある保育を行っている。

o  012歳児は一人ひとり排せつを誘い、手洗いまでていねいに指導を行っている。

o  子どもに感染症や病気について分かりやすく説明している。

o  子どもに免疫力や抵抗力を高める生活習慣について説明している。

o  子どもに咳エチケットの必要性を説明し、やり方を見せている。

o  子どもに鼻水の意味を説明し、かみ方をていねいに見せたり指導したりしている。

o  子どもに手洗いの意味を説明し、適切な手洗いの方法を見せ、個別に指導している。

o  オムツ交換は、交換後の消毒も含めて手順が保育者同士で共有化されている。

□子どもがのどが渇いたときにいつでも水分がとれるようにしている。

 

C 保育者・保育補助者の手洗い、身支度等

o  保育に入る前後、食事前、調乳前、配膳前、トイレの後、おむつ交換後、嘔おう吐物処理後、子どもの鼻をかんだ後等には、液体石けんを用いて流水でしっかりと手洗いを行う。

o  母乳は血液を取り扱うと捉えて慎重に取り扱っている。

o  オムツ交換や鼻をかんだ後など手を洗う前に、髪の毛や顔、洋服をさわらない。

o  髪の毛をかきあげるなど髪をさわる必要が生じる髪型は、ゴム等でまとめている。

o  爪は短く切っている。保育中は指輪をしていない。

o  調乳時、食事介助時は、遊びで着用していないエプロン等を着用している。

o  保育者は咳エチケットを理解し、マスクをつけている際にも遵守している。

 

D 保育者と保育補助者、清掃担当者による清掃

o  遊具は、水(湯)洗いや水(湯)拭きを行う。

o  乳児がなめた遊具は、湯等で洗い流して干す。

o  尿、糞便、嘔吐物、血液等で汚れた箇所、その他必要な個所は消毒を行う。

o  トイレは、ドア、ドアノブ、蛇口、サンダル等も清掃する。

o  砂場は、定期的に掘り起こす日を決め、砂全体を日光によって消毒する。

o  感染症が流行している時期は、職員や外来者が共通して使用する場所・物を消毒する。

 

E 園長・副園長・主任等による保護者との連携

o  入園前に、ケガや感染症のリスクについて保護者に説明している。

o  入園前に、発熱等体調不良時の利用はしないように保護者に文書で説明している。

o  代わりの保護者がいない家庭に、ファミリー・サポート・センター等を紹介している。

o  SNS等で緊急連絡網を整備し、保護者に速やかに連絡ができるようにしている。

o  保護者からの相談を受けている(=保護者から信頼されている)。

o  感染症防止に関する国、市区町村の通知等の情報を分かりやすく保護者に伝達する。

o  感染症流行時には、園長より保護者に感染防止行動についての文書を出している。

o  休園、登園自粛等に関する文面を準備し、必要なときに保護者に出している。

 

とはいえこの全部ができていても、保育園の感染リスクはゼロにはできません

お母さんは勤務でお父さんと1歳、3歳の子どもは自宅待機の家庭で感染リスクをゼロにできないように、保育のプロ集団でも感染リスクを下げることはできても、ゼロにすることは不可能です。


病気やケガと上手くつきあう2020/05/07

仏教でいうところの四苦、「生老病死」。
病気やケガといった苦しみは、人が生きる上で逃れることができない苦しみです。

大事なわが子に、病気もケガもしないでほしいというのは、親としては当然の願い。
しかし、子どもが病気もケガもしないためには家を無菌に保ち、一生涯家から一歩も外に出さないことしかありません。一生、病気もケガもしないことは、人間である以上無理な願いです。

子どもたちに、ケガや病気をしてほしくないのは、保育者も同じです。
ただの託児であれば、子どもに一切ケガや病気をさせないようにします。
しかし保育では、ケガや病気を一切しない保育をめざすことはできません。それは乳幼児期は、子どもが生涯健康に生きるために必要な免疫力や身体能力を獲得する重要な時期だからです。

たとえば、保育では、自分を大きなケガから守るための身体能力を習得できるように、自然環境に近い園庭をつくり様々な動きの機会を提供します。同時に大きなケガをしないように子どもを守ります。デコボコの園庭で転んで小さなケガをすることは、子どもが高い身体能力をもつ上では、むしろ望ましいことといえます。

同様に、一生病気と上手くつきあっていくためには、乳幼児期に病気への免疫力をつける必要があります。予防接種でつける免疫には限りがあります。子どもの身体は、次々と生まれる新しいウイルスに立ち向かわなくてはなりません。命に関わるような病気は避けないといけませんが、様々な病原体に対する抵抗力をつけていく過程では、せきや発熱などの防御反応を繰り返すことも必要だと考えられます。

最近免疫に関する研究の翻訳が続いています。乳幼児期に過剰に清潔な状態で育つことや過剰な投薬によって腸内細菌の様相が変わること。それがアレルギーなどの自己免疫疾患の原因や、病気へのかかりやすさや重症化に関係すると指摘されるようになりました。本を読んでいると「乳幼児期には土は食べた方がいい」とか「腸内細菌で情緒の安定度が変わる」などギョッとするような記述が見られます。15年ほど前だったでしょうか、O-157が保育園で流行した際に清潔な子どもほど重症度が高いという研究を読んだことがありましたが、腸内細菌研究は今とても進んでいるようです。

子どもたちには、病気にかからず、ケガもしないでほしい。
でも免疫力と、大きなケガから身を守る身体能力を獲得してほしい。
保育の選択には、常に矛盾がつきまといます。




万全な感染症防止対策2020/05/05

非常事態宣言が継続になりました。
小学校・幼稚園は休校・休園が続きますが、
保育園と認定こども園は、市区町村と園により対応が異なります。

保育園は、乳児院や児童養護施設と同じ「児童福祉施設」です。
幼稚園とは違い、児童福祉施設は「感染防止のため閉園します」と簡単に言えません。
保育園や乳児院は、「大きな家庭」ですから、三密は避けられない場です。
しかし、虐待や保護者の疾患等どうしても家庭での養育が不可能な
高い福祉ニーズをもつ家庭
には応えなくてはなりません。
保育園と認定こども園は、福祉と教育の機能を果たす場であり、保育士は福祉と教育の専門職です。
しかし今の園では多様な家庭が利用しているため、保育者の気持ちは実に複雑だと思います。

開園継続に関して、首長が市区町村長あてに出した通知を読んでいると、
「保育等の提供にあたっては感染症防止に万全の対策をとること」という一文を見つけました。
きっと市区町村も、保育園宛の文書に「万全の対策をとること」と書くでしょう。
行政としては、「万全の対策」と書かざるを得ないことは理解できます。
しかしそれでは万全の対策をしなさいと指導したのにしない園が悪いことになります。

大きな家庭である保育園で、感染症防止に少しも手落ちのない万全な対策をした保育はできるものでしょうか。
2メートル以上離したベビーベッドに一人ずつ子どもを入れて防護服に手袋で食事と排せつ介助だけをする?
ホスピタリズムの説明に出てくる乳児院のように、子どもを抱かない、話さない?
子どもにマスクを強制着用?ずっと子どもたちのなめたところ、さわったところを消毒し続ける?
おしゃべり、うたうこと、叫ぶことを子どもに禁止する?汗をかかないようにじっとさせる?
何晩も考えてみましたが教育虐待のような保育ばかりが浮かび「万全な対策をした保育」が想像できませんでした。

保育の安全研究・教育センターの掛札逸美博士は、
空気/飛沫感染の場合、感染(ウイルスを体内に入り、定着)の完全な予防は不可能。
感染機会の低下は手洗い、マスク使用や人込みを避けることで可能であり、結果、蔓延(感染拡大)は防げる」と
説明しています。

保育園・認定こども園は、密だらけです。
保育では、子どもたちの汗や鼻水、よだれを拭き、
着替えや排せつの援助と、排せつ物の処理をし、
複数の子どもの肌にふれ、子どもを抱きしめ、
子どものそばで会話をする、密であることが不可欠な仕事です。
密でなければ、子どもは健やかに育ちません。

そのうえ狭い場所で大勢の子どもが生活する、家庭より密集した空間です。
世界でも最低の人員配置と不適切なクラス規模で頑張っているのが日本の保育者たちです。
ここに、完璧な感染防止という不可能な仕事を求められたら、
まじめな保育者は追いつめられてしまうでしょう。

子どもは感染しても症状が出ないことがあると言われています。
大勢の子どもたちと毎日濃厚接触すれば感染の可能性は高まります。
そして保育士が感染したら「〇〇園の〇十代の女性保育士が感染」と言われてしまうのです。
ニュースを見るたびに、想像力がある保育者は恐怖を感じると思います。
それでも、「うちは預かってくれない」と保護者の苦情を受けるのが保育園です。

福祉の基本は、利用者主体、自己決定です。
保育者は保護者に情報を詳細に伝え、行動は保護者が決定します。
「私たちは万全の感染対策を行います」と不可能なことを保護者に約束しないことです。
保護者を信じて、園ができること、できないことを伝えるのはどうでしょうか。

保護者に「感染防止のために園で行っていること」を具体的に示したうえで、
「空気(飛沫)感染であるため、完全な感染防止対策はできない」こと。
「感染リスクのある場で働く保護者も多いため、通園により感染機会は高まる」こと。
「かぜ症状があっても登園している子どもと、薬で熱を下げて登園している子どもがいる」こと。
「無症状であっても感染している子どもがいる可能性はある」こと。
「症状のある保育者は休んでいるが、無症状でも感染の可能性はあり、感染の可能性をゼロにはできない」こと。
「小学生がいる保育者と体調不良で休んでいる保育者がいて人手不足である」ことなど、
正確な情報をお伝えしたうえで、
保護者に登園するかどうかを判断していただくのが福祉の基本になると思います。
具体的な保護者への伝え方は、掛札先生のページやFBが参考になります。

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まったく体験したことがないこの初めての状況のなかで、
震災のときもそうでしたが、子どもと保護者と保育者を守るために行動する施設長たちがいます。
今後のために、ここに書いていこうと思います。

正確な情報収集と協議
・他地域の園から情報収集を行う。
・地域の園長同士で電話で市町村への働きかけを協議する。
・「保育の安全研究・教育センター」等、ネットでの情報を収集する。
・保育団体として協議し、働きかけを行う。

市区町村に対して
・担当課の職員、議員、市長に、対策の検討や激務に対する感謝を伝える。
・学校が休校となっている市町村では、行政担当者、市長、議員等に、「保育園は原則休園、必要な人には保育を行う」という決定を働きかける。
・市長に、市民へ休校要請の際に、登園自粛、企業への子育て世帯への配慮を促すことを入れていただくように働きかける。
・市長・議員・担当課へ、保育園は感染リスクが高い場であり開園は感染機会を増やすこと。保育者は感染リスクのある場で看護師や医師のような防護もできない状態で保育を行うことを現場の責任者として伝える。出勤職員への危険手当を要望する。
・行政担当課へ、保護者へ出す「登園自粛のお願い文書」、「保育を必要とする方の申請書」の文案を提案する。
・市長・議員へ、マスク・手袋・消毒用品等の園への確保を依頼する。
・行政職員から理不尽な内容の指導があった場合は、「〇〇さん、録音しますのでもう一度今の指示をおっしゃってください」「私は現場の責任者として、この件は〇〇するべきだと申し上げました。問題が起きた場合には市からの指導であることを公表いたします」と優しくていねいにお伝えして内容を録音する。また文書で指導内容を送ってもらう(区長の指示か、課での決定か、個人からか通知者をはっきりさせる)

保護者に対して
・「保育の安全研究・教育センター」の保護者向け掲示や通信を参考に、文面を検討して出す。
・市区町村からの通知とは別に、園長からの文書を出す。園は大きな家庭なので三密は避けることができません。保護者は皆、感染リスクのある場で懸命に働いているため感染の可能性をゼロにすることはできません、と正確な情報を書いて保護者に選択していただく。
・保護者にかぜ症状のある保育者を休ませていること。職員が不安から退職したことなどを正直に伝える。
・家庭協力をしてくださる保護者への感謝を伝える。
・家庭に一軒ずつ、園長、主任、看護師が電話する。
・保護者には、園に来る際にはマスク着用を依頼する。
・感染防止のために、送迎は門で行う。
・定例の保護者の仕事を簡略化する。
・連絡ノート、お便り等の紙類を避け、SNSで情報をやりとりする。
・地域の人から「公園で遊ばせないでほしい」等の地域の苦情電話や、散歩をしていると「まあこんなときに」と聞えよがしに言われている状況は、保護者にも共有する。
・祖父母、地域の人に、保育士のマスク不足、消毒薬不足の窮状を伝える。
・できるだけ園長・主任が朝夕門に立ち、保護者と対話する。
・子どもと接する担任保育士は、感染防止のために保護者とは挨拶のみでできるだけ話をしないように促す。
・心の相談窓口、経済的な困窮の相談窓口、ひとり親家庭への貸付金制度など、保護者に必要な情報をSNSで随時送る。
・休園中は弁当の持参を依頼する。

保育者に対して
・職員全員で対応について検討し、すること、できることをブレーンストーミングで貼り出す。
・感染防止の行動についてチェックリストで改めて確認する。
・各クラスに保育者が使用する使い捨て手袋を配置、必要な場面でどんどん使用できるようにする。
・休校中の小学生の子どもがいる保育者、職員は休ませる。
・出勤する保育者にはねぎらいと感謝の言葉を伝える。
・柔軟にクラスをつくり、交代制勤務にし、職員は自宅研修期間とする。
・自宅研修や園で、マスクを作成する。
・発熱や体調不良は隠さず、休むように伝える。

ある園長が「保育者には自己犠牲を払いなさいとは言えない」とおっしゃっていました。
私も同感です。使命感、責任感の強い先生方、どうかつぶれないで、自分も守ってください。

狭い室内で心と体を動かすために2020/04/27

利用禁止の公園が増えました。
安心して子どもを歩かせることができる場所は、公園しかないという地域も多いでしょう。
集合住宅では、子どもが家のなかで動き回ったら下の階から苦情が来ます。
閉鎖された公園や園庭をうらめしく眺めながら、
「どこで子どもを育てろというのか」と、心のなかで叫んでいる親御さんもいると思います。

乳幼児に「動くな、手を使うな」というのは、「発達するな、脳のシステムをつくるな」ということ。
今は、子どもの育ちにとって非常事態です。

園や家庭で、子どもの活動量を確保したいと悩む皆さんの参考になる動画を集めました。
大人が見てやり方を知る動画は大人、子どもに見せるとつい真似をする動画は子どもと青字で分けました。
子どもに合うものを見つけてみてください。

①【家でもできる子どもの運動】あんたがたどこさジャンプ(幼児~低学年向け)
https://www.youtube.com/watch?v=kQumKDkxZcg
静岡産業大学の学生さん製作の動画です。自分でいろんなポーズをつくって真似をしあうことができます。
他にも「子どもの運動」をキーワードにさまざまな運動を探すことができます。大人

②大阪体育大学 教員免許更新講習【あんたがたどこさ】
https://www.youtube.com/watch?v=Y7-wqiz4zTM
子どもが見ると思わず真似をしたくなるのは、こちらの動画。見た後にやりたくなる動画の一つです。ジャンプは運動量が高いのですが下の階からの苦情になりやすいため、一軒家や園でお薦めです。子ども

③家でもできる!親子体操④【飛行機⇒宇宙旅行】
https://www.youtube.com/watch?v=rEvyVWdNkRM&list=PLhHiHGDrrQMksKtonhZlr78PpKcDf2U0y&index=3
体操の講師による親子体操シリーズ。なかでもおすすめはこれ。大人

合同リズム
https://www.youtube.com/watch?v=wzMfePaSTMA
さくら・さくらんぼリズムを一般の園で行っている様子を見ることができます。
園で経験のある子どもは、ピアノを聞くだけで体を動かすことができます。
家で行いやすく運動量が高いものは、うさぎ、うま(四つ足)、あひるです。
動きや楽譜は「さくらさくらんぼリズムのリズムとうた」を参照してください。大人

長野県版「運動プログラム」幼児期からの運動遊び
https://www.youtube.com/watch?v=gZMZtG-8dGk
柳澤運動プログラムなど、7分頃から動きを実際に見ることができます。
音楽をかけたり、イメージで楽しく動けるように留意しましょう。はう運動は、ほんの少しで大人はくたくたに。 大人

⑥[体操]第15回全国体操小学生大会団体体操・女子ダイジェスト MOVEONLINE
https://www.youtube.com/watch?v=Mpfcw5ZZhEU
主人公は小学生の女の子。大人の体操よりも危険な技が少ないので見せやすいです。
「新体操 リボン」「新体操 バトン」「チアリーディング」などでも真似したがるかもしれませんが、電球を割らないためにはポンポンが無難。子ども

DAPUMP/U.S.A.Dance-Mirror ver.-
https://www.youtube.com/watch?v=LPr_UZkmVn8
運動量の高いダンス動画は数あれど、この曲にしたのは孫がソファーの上でいつも踊っているから(笑)。
(悲しいことに孫は園では赤い半ズボンをはかされてかわいい振り付けを踊っていました…)
その子が大好きで音楽だけで何度も踊るようなダンスを見つけられるとといいですね。子ども

保育士さんによる もしかめ大会 保育セミナーiin刈谷
https://www.youtube.com/watch?v=TEiUbbx4xug
木のおもちゃカルテットさんがUP。けん玉世界大会やプロの技などけん玉動画はいろいろあります。
けん玉のように上手くなるために長い時間がかかるものが見つかると、自宅待機も苦ではなくなるかも。大人

狭い室内で最もお薦めの「はう運動遊び」(今井寿美枝)は、残念ながら動画が見つかりませんでしたが、本を参照してください。子どもと床を磨く、窓を磨くなどお掃除もいい運動になります。
園でのその他の運動は「げんき」172号の発達に応じた活動・教材選び~保育内容の体系化の一覧表をご覧ください。

家のなかでも歌ったり、笑ったり、体を動かしたりして、家族みんなが元気になりますように。


お家で子どもを見ている保護者のために2020/04/22

*保護者を支援するお便りのヒント*を書いてみました。
医療従事者等子どもを預けて働いている保護者もおり、一律にお便りを出せないとは思いますが、保護者が家庭で煮詰まっている、預けたいという保護者が多いという先生方の声に応えて書いてみました。あくまで参考になさってください。
冒頭のメッセージは、状況により異なると思いますので入れていません。地域には公園がない、道路が危険で散歩はできないなど子育て環境は異なると思います。ご自身の地域に合わせて改変してください。運動量の高い遊びの紹介や、テーブルゲームの紹介など先生方の専門性を加えてくださいね。

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ピンチをチャンスに~外出自粛期間だからこそできること

1 親子ともに免疫を高める生活をしましょう
午前中に光を浴び、ふだんよりも早く夕食を食べ、家族で早めにたっぷりと寝ちゃいましょう。不安だと免疫が下がるので、気持ちの軽くなる音楽をかけたり、家族でテーブルゲームや、あっちむいてほいをしたりして笑う生活をしましょう。

2 「関わり貯金」をしましょう
ふだんは忙しくてできなかったことを、この時期にやってみましょう。一緒に遊ぶ、ご飯を子どもとゆっくり作る、部屋の掃除の仕方や洗濯の干し方をていねいに教えてみるなど、ふだんはできない「関わり貯金」をして、10年後に(あの時期があってほんとうによかった)と思いだしましょう。

3 子どもの発達欲求を理解しましょう
子どもは発達するために心と体を動かしたいという欲求にあふれています。乳幼児期は手を使い、動き、人と関わることによって脳のシステムを作る時期です。そのため子どもが家にいると家が散らかります。また親にまとわりつきます。
家が散らかったら「ああ立派な脳ができたな」とあきらめましょう。まとわりついてきたら、「人との関わり方を学びたいんだね、なんて学習意欲の高い子なんだ」と喜びましょう。親が「めんどうだ」と思うことはたいてい子どもにとっていいことです。

4 親子で運動を毎日しましょう
植物は動かないので脳は不要です。人間は道具を使い動き人と関わるために脳が必要です。とくに2歳頃からはバタバタとした動きを欲します。人込みをさけて動き回る時間を作りましょう。マンションの室内では、床に分厚いマットを敷いて防音をしたうえで、手押し車、布団の上で転がる、相撲、ダンス、体操(運動量の高い大人向けを)子どもが全身を動かすことができるようにしましょう。掃除や洗濯などの家事も運動です。

5 子どものストレスになるものを知りましょう
子どもにも礼儀を守りましょう。「ばかじゃないの」など、大人に言わない言葉は言わないようにしましょう。子どもの行動や話は、一度「それがしたいんだね」「そう思ったんだね」と、声に出して受け止めてみましょう。
子どもによって映像メディアの光や音刺激がストレスになる子どもがいます。スマホでゲームをすると機嫌が悪くなる、テレビを見た後は異常に動き回るという行動が見られたらメディア視聴は控えましょう。

6 追いかけられたら追いかけましょう
逃げると追い、追うと逃げるのが子どもです。子どもは親が電話をしたり、仕事に夢中になったりしていると「私を見て、見て」と寄ってきます。そんなときには一度仕事をあきらめ「好き好き大好きだよ」と抱きしめ、高い高いやグルグル回しなど子どもがもういやと逃げていくほど関わりましょう。仕事の机は子どものすぐそばに置いて、子どもにまなざしを送り声をかけるようにしましょう。


2020年4月より2020/04/01

園で働く先生方、感染防止のために
気苦労が耐えない毎日をおくっていらっしゃることと思います。
大変にお疲れ様でございます。

さて、2020年4月1日より、
大学よりサバティカルの機会をいただき、一年間研究に専念します。
めざすは、「保育内容の体系化」の研究を完成させ、
「子どもの把握と理解」の文献研究をすること。

0から6歳の保育内容の体系化は、
小学校1年から6年までの全科目の教育内容を整理するような仕事ですから、
20年前から手をつけているのにまとまらず、
何度も無謀すぎると投げ出しそうになっていましたが、
このタイミングでサバティカルをいただけることは、これはやるしかないでしょという気分です。
「木を見て、森も見る」、そのための地図をつくれればと思っています。

大学へは出校せず、大学の規定で、この一年講師はお受けできません。
その準備として、新宿スタジオさんから研修用DVDを出しました。
本の理論とDVDの実践を合わせることで、園内環境の質を高めることができると思います。
「関わりの理論と実践」は、大学のホームページに本を使った模擬授業がアップされました。

1年間で10年分の研究をするぞとはりきっていましたが、
この状況下で心配性の私が頻繁に移動することは難しく、
研究計画を大幅につくり直しているところです。

先生方の園にお伺いしたときには、どうぞお力添え下さい。