大学の桜が満開です2012/04/01

大学の桜が満開を迎えました。
浜松学院大学の桜


体育館の前も満開です。



浜松城の桜もきれいです。
浜松城の桜



庭園も春です。



まちには浜松祭りの看板が。

明日は春の嵐だそうです。桜たち、どうぞ新入生を学舎に迎えるまで散らないでいてね。

動作、運動、動きづくり2012/04/04

春の嵐が吹き荒れました。桜が散らないか心配していましたが、桜の花は見事に風雨に耐え残っていました。
真冬も春も、桜には元気づけられます。志をもつものは風雨程度で簡単に散るわけにはいきません。

さて久々にヒットを見つけました。

成瀬悟策「動作のこころ」誠心書房,2007

誠心書房のページへ
http://www.seishinshobo.co.jp/book/b87698.html

成瀬先生が、動作法を一般向けに書かれた本です。読み物としておもしろい。
体の動きから見た心の解説。竹内敏晴氏とは、また違った観点から動きが語られます。
「動作はそれ自体が勝手に独立的に行われるものではない。生活のため、いまここでの課題に必要な緊張や動きをするという、生活動作であり、常に生活場面における状況の認知・理解に基づく生活目標という方向性を持ち、生きて生活するという色付けを持っている」
「(生まれたばかりの赤ん坊は)初期の内は『息み』が特徴である」
など、保育に示唆を得られることばが並びます。

乳児が生得的な原始反射の動きから、獲得された動きのパターンとなり、そしてその動きに習熟していく。・・・竹内敏晴氏の「ことばがひらかれるとき」を読んだときにも、子どもの体を見る目が変わりましたが、同様に、この本を読みおわると、硬い体をもった子どもの緊張が捉えられるようになるかもしれません。

哲学的な本を読むことがお好きな先生へおすすめです。


さて、この本のなかで紹介されていた論文を探していると、以下の本にたどりつきました。発達協会の月刊誌「発達教育」の連載が本になったものでした。
飯嶋正博「不器用な子どもの動きづくり」かもがわ出版,2005

かもがわ出版のページへ
http://www.kamogawa.co.jp/kensaku/syoseki/ha/855.html

わずか33ページに、「不器用さと基礎運動」の深い理論が、わかりやすくまとめられています。
そして後半は、動きづくりの実践が132ページ分。実践と理論のバランスがすばらしい。

不器用には、「片付けや作業の段取りや要領が悪いという認知的側面。人とのやりとりがうまくスムーズにできない社交下手という対人的側面、箸がうまく使えないなどの微細運動のみならず、ボールをうまく蹴れないなど粗大運動が上手にできないという運動的側面」の3つがあると説明されています。
不器用さの原因を、「子どもが自分の心身の自己コントロールの仕方が未学習であるか、誤学習してしまったことによって生じる」と捉え、子どもの動きづくりを支援することによって不器用さを改善するものです。

動きづくりの系統図の最も根幹に位置するのは「腰の動き」。不器用な子どもは腰が動かない。乳児期に、腰を動かす経験をしていないと指摘されています。
この本に紹介されている動きには、赤ちゃんが遊んでいるときに自然にやっている動きが多く含まれています。今、家庭の環境が変化し、多くの子どもたちが、0歳児期から家庭内で視覚刺激を与えられて、動きを奪われてしまう状況にあります。仰向けに寝かされ腰を中心にして手足をバタバタ動かしたり、ごろごろと寝返りを打ったり、腕や足を大きく動かしたり、腰を上げてハイハイしたりしないまま、強い緊張が残った体で、つかまり立ちをし、歩きはじめてしまう子どもがいます。幼稚園に入るまで、外で遊んだことがないという子どもも現れてきています。3歳までの運動不足は深刻です。

幼稚園・保育園では、乳児の段階の緊張をいつまでも持っていて、自分の体を自分の意志で自由に動かせない、自分の体の感覚がよくわからない乳幼児への療育的な支援を遊びに組み込んでいく必要性が高くなってきました。
この本のイラストを見れば、保育者は、踊りや手遊び、その他の自然な遊びのなかで体を使うアイディアがムクムクと浮かんでくるでしょう。療育の場ではなく、自然な遊び、必要感のある活動のなかで、動きづくりを支援できるのが、保育者の強みですね。

各保育園・幼稚園の保育者向け資料書庫、保護者向け貸出し本に、おすすめです。

今子育ての分野では「整体的子育て」にも注目中です。

デカセギの子どもに生まれて2012/04/16

孤独なツバメたち~デカセギの子どもに生まれて~
浜松学院大学の津村公博先生と中村真夕さんが監督した映画が完成したそうです。いい仕事されてますねえ。

デカセギの子に生まれて

浜松には日系ブラジル人が多く住んでいます。この映画は、日本とブラジルを行き来するブラジル人の青年たちの生活を、二年半をかけて追ったドキュメンタリー映画だそうです。
                浜松では6月30日(土)から、7月13日(金)まで田町のシネマイーラで公開。
                

お人形と箱とカードと泥団子2012/04/21

外が気持ちのよい季節。今週の学内では学生たちがレジャーシートを広げる姿を見かけました。いいですねえ。

さて先日、人形について問い合わせをいただきました。
大学の図書館には人形の作り方をはじめ、手作りに関する本がありますので御紹介します。

佐々木奈々子 「ウォルドルフの手仕事 心を育む人形たち」 文化出版局
                   静岡市の百町森では人形作りの講習会も開かれています。
               うららかな春のひざしのもとでチクチクと針を動かす私。ああ、なんてステキ・・・(妄想)。



鈴木輝子「はじめてつくるすてきな布箱」PHP出版
もいかがでしょう。
布の貼り方、角の始末の仕方、カーブの始末の仕方などもわかります。
                   うっ、シールの位置が・・・デザインの方ごめんなさい。


手作りカードや切り紙の本も、図書館には揃っています。季節毎に作っておくと、保育室の飾りになりますね。
わたしも切り紙用カッターも購入して準備だけは万端。

中村頼子・坂倉有香「手作りカードアイディアブック」河出書房新社



これも手作り・・・加用文男「光れ!泥だんご 普通の土でのつくりかた」講談社
              表紙のだんごは光度5だとか。日本泥だんご科学協会という団体もあるらしいです。


手作りおもちゃの本は、「保育」の書棚にありますが、これらの本は、保育のコーナー以外に置いてあります。
切り紙やカード、泥だんごは「美術関連」の棚、箱作りは「遊び」の棚、人形は「家庭教育」の棚です。
手作りの本は、写真や型紙をながめるだけで楽しいですねえ。
学生の皆さん、図書館への手作り本のリクエスト、ぜひお願いします。