2歳児はぶらぶら期2015/02/12

細田直哉先生から、「2歳児はブラブラ期」という話を伺いました。
先進国では、2歳児は大変な時期だと認識されているが、どこの国のお話だったか、自由に動き回れる環境がある国では、2歳児は「ブラブラ期」と呼ばれ、大変な時期という認識がないそうです。
「なるほどぉ~」と思わず声が出ました。

2歳児が機嫌が良いときは決まっています。
体の状態がすっきりしているとき。
広~い場所で、自由に好きな場所で遊んでいるとき。
好奇心が満足しているとき。
異年齢で、大きな子どもたちの集団に交じって周辺で遊んでいるとき。

逆に、情緒が不安定なのは、
おなかがすいているとき。眠いとき。体調が悪いとき。体がすっきりしないとき。
狭い空間で、活動欲求が充足できないとき。
人数に合わない量の玩具を取り合わないといけないとき。
順番や集団活動、待つことなど、発達に合わない活動を求められるとき。
同じ年齢あるいは自分より年下の子ども集団で、能力を持て余しているとき。

ぐずぐず、かんしゃくなどは、流れる日課にして、ブラブラ期の保障をすることで減らすことができるということですね。先日、1、2歳児を縦割りにしたら、かみつきがなくなったという話を伺いましたが、これもなんだか関係ありそうです。


ブラブラ環境が保障されている園の例。 保育室のドアは0歳児クラスでも開いています。(ながかみ保育園)


園庭も、ブラブラ環境がたっぷり。(ながかみ保育園)



1、2歳児の積み木2015/02/20

またまたH先生、質問ありがとうございます。
さて、1,2歳児クラスにはどんな積み木がいいか、というご質問をいただきました。

腕全体を使いたい時期ですので、345歳よりも、重さがあり、大きさがあるもの。
三角柱や複雑な形よりも、積みやすい単純な形であるもの。
となると、たとえば、

ネフ社のリグノ。ピタッと並びます。






立方体なので積みやすい。大きいので「積んだ」という感覚もわかりやすいですね。


 
ネフスピールも、難しそうに見えて、意外に低年齢でも積みやすい。


これ、無彩色もあるそうです。

 
なごみ保育園さんのなごみカフェにて。



左側は、モンテッソーリ教具のピンクタワー。重量がしっかりあります。右側が一辺45ミリの和久ブロック。
和久ブロックはひろばで使っていましたが、子どもが込み合う空間、あるいは投げる時期の子どもがいる場合に、角が他の子どもにあたりそうで危険を感じることもありました。家庭では使いやすいと思います。




園の先生方から、「2歳児が大好きです」とお聞きしたのがこれ。モンテッソーリ教具です。学童期の算数教材としても用いられます。これは、三項式ですが、二項式の方が遊びやすいかもしれません。

購入したものが子どもの興味・関心に合わない場合は、他のクラスに使ったり、しばらくたってから出すようにするとよいと思います。


他にも牛乳パックに新聞紙をたっぷり詰めて作った重さのある牛乳パック積み木も、1,2歳児にはぴったりですね。重ねたり、運んだり、押したり、登ったりと様々な遊び展開できます。広さが必要なため、ホールや空きスペースに置いてある園もみます。


運ぶだけでも、かなりの運動量です。

ご質問、ありがとうございました。

オニの足あとに大泣き2015/02/28

チャイルドコミュニケーションデザイナーの平井亘さんとレモネードちゃんが、出張のついでに大学に寄ってくださいました。平井さんは、子どもたちの心に創造性の種をまくことを仕事にしてしまったすごい方です。





レモネードちゃんも、実習室のエリとプータンと、おしゃべり。(人形の名前は今つけました)

平井さんが活躍するレイモンド庄中保育園には、小学館の取材で伺ったことがあります。この日は、平井さんからデザインと保育、建築に対する思い、コミュニケーションデザイナーとしての実践など、様々なお話を聞くことができました。
なかでも面白かったのが、節分のオニのお話。レイモンド庄中保育園の節分には、ふん装をしたオニは来ないのだそうです。節分の日には子どもたちが登園すると、でっかい足あとだけが園内に残っているのだとか。
園内に残る足あとの写真や、足あとを見てオンオン泣いている子どもの写真を見せていただきました。
おもしろいですねえ~。子どもが想像を広げる余地を大きく残しています。

保育では、子どものつぶやきや絵本をきっかけにして、創造的な遊びを広げる実践がこれまでも紹介されてきましたが、そのデザイン自体を仕事にされる方って、たぶん日本に初めてなのでは?と思いました。
平井さんのチャイルドコミュニケーションデザイナーとしてのお仕事は、ホームページで一部を見ることができます。

「ものがたり保育」のページ


折しも、山崎由紀子先生の「身ぶり表現・ごっこあそび・劇づくり」フォーラム・A、2014を拝読したところでした。
自然や絵本を題材にして、子どもと保育者が繰り広げる創造的な実践が数多く紹介されています。