関わりの質を高める園内研修2019/11/26

大学の広報用模擬授業の撮影がありました。

撮影準備をするスタッフの座り方がすてきで、私も真似してみました。

今回は、4年生の乳児保育(選択)のダイジェスト版を作成していただくことにしました。
本を使って保育者の関わりについて考え、技術を学びます。


本来は、反転授業(本は自宅で読みレポートを持参して話し合う)を行うべきですが、
その方法では、園内研修の進め方を学ぶことができないため、
授業では、本を読むところから始めます。

園内研修や授業を意図してつくったこの本を使います。

最初に、「はじめに」を全員で、ほかの人の声をよく聴きながら読みます。
(合唱と一緒で、ていねいに声を出すことを促します)

次に5人以内のグループに分かれて、
p8~12(関わりを学ぶ必要性~子どもの観点から)を交代で読み、
その後、感じたこと、考えたこと、疑問に思ったことを共有します。
(読む人は、ほかの人が理解しやすいように言葉を丁寧に読み、
聞く人は、疑問や気づきなどを書き込みながら聞きます)
あるグループが「こわい」を連発していたのが印象的でした。
これだけで20分程度です。

ある程度話が出たら、次にp12~17
(関わりを学ぶ必要性~保護者支援の観点から)までを同様に交代で読み、
グループで同様に話し合います。

園内研修の場合には、園の課題にあった演習問題を選びます。
各演習は30分程度ですので、
本文を読むことと合わせて1時間程度でも可能です。

撮影という特殊事情のために、発表をしたり私がまとめたりしましたが、
園内研修の場合には、時間の制限もありますし、
それぞれが気づきや違和感を持ち続けるためにも、
発表やまとめの必要性は低いと思います。
まとめがほしい場合には、
「おわりに」を全員で読む方法があります。

物的環境や時間の環境をある程度整えた園では、
保育者の関わり、言葉の質に焦点をあてる。
それにより物的環境の質が高まるという相乗効果があるようです。

90分の授業がどのように編集されるのか、楽しみです。

追記:
今、「聞くからだ」「気づくからだ」を育くむ保育を探求中です。
昭和の声の出し方や話し方を変えようと努力中ですが、染みついたものが抜けません・・・。