2020年4月より2020/04/01

園で働く先生方、感染防止のために
気苦労が耐えない毎日をおくっていらっしゃることと思います。
大変にお疲れ様でございます。

さて、2020年4月1日より、
大学よりサバティカルの機会をいただき、一年間研究に専念します。
めざすは、「保育内容の体系化」の研究を完成させ、
「子どもの把握と理解」の文献研究をすること。

0から6歳の保育内容の体系化は、
小学校1年から6年までの全科目の教育内容を整理するような仕事ですから、
20年前から手をつけているのにまとまらず、
何度も無謀すぎると投げ出しそうになっていましたが、
このタイミングでサバティカルをいただけることは、これはやるしかないでしょという気分です。
「木を見て、森も見る」、そのための地図をつくれればと思っています。

大学へは出校せず、大学の規定で、この一年講師はお受けできません。
その準備として、新宿スタジオさんから研修用DVDを出しました。
本の理論とDVDの実践を合わせることで、園内環境の質を高めることができると思います。
「関わりの理論と実践」は、大学のホームページに本を使った模擬授業がアップされました。

1年間で10年分の研究をするぞとはりきっていましたが、
この状況下で心配性の私が頻繁に移動することは難しく、
研究計画を大幅につくり直しているところです。

先生方の園にお伺いしたときには、どうぞお力添え下さい。




お家で子どもを見ている保護者のために2020/04/22

*保護者を支援するお便りのヒント*を書いてみました。
医療従事者等子どもを預けて働いている保護者もおり、一律にお便りを出せないとは思いますが、保護者が家庭で煮詰まっている、預けたいという保護者が多いという先生方の声に応えて書いてみました。あくまで参考になさってください。
冒頭のメッセージは、状況により異なると思いますので入れていません。地域には公園がない、道路が危険で散歩はできないなど子育て環境は異なると思います。ご自身の地域に合わせて改変してください。運動量の高い遊びの紹介や、テーブルゲームの紹介など先生方の専門性を加えてくださいね。

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ピンチをチャンスに~外出自粛期間だからこそできること

1 親子ともに免疫を高める生活をしましょう
午前中に光を浴び、ふだんよりも早く夕食を食べ、家族で早めにたっぷりと寝ちゃいましょう。不安だと免疫が下がるので、気持ちの軽くなる音楽をかけたり、家族でテーブルゲームや、あっちむいてほいをしたりして笑う生活をしましょう。

2 「関わり貯金」をしましょう
ふだんは忙しくてできなかったことを、この時期にやってみましょう。一緒に遊ぶ、ご飯を子どもとゆっくり作る、部屋の掃除の仕方や洗濯の干し方をていねいに教えてみるなど、ふだんはできない「関わり貯金」をして、10年後に(あの時期があってほんとうによかった)と思いだしましょう。

3 子どもの発達欲求を理解しましょう
子どもは発達するために心と体を動かしたいという欲求にあふれています。乳幼児期は手を使い、動き、人と関わることによって脳のシステムを作る時期です。そのため子どもが家にいると家が散らかります。また親にまとわりつきます。
家が散らかったら「ああ立派な脳ができたな」とあきらめましょう。まとわりついてきたら、「人との関わり方を学びたいんだね、なんて学習意欲の高い子なんだ」と喜びましょう。親が「めんどうだ」と思うことはたいてい子どもにとっていいことです。

4 親子で運動を毎日しましょう
植物は動かないので脳は不要です。人間は道具を使い動き人と関わるために脳が必要です。とくに2歳頃からはバタバタとした動きを欲します。人込みをさけて動き回る時間を作りましょう。マンションの室内では、床に分厚いマットを敷いて防音をしたうえで、手押し車、布団の上で転がる、相撲、ダンス、体操(運動量の高い大人向けを)子どもが全身を動かすことができるようにしましょう。掃除や洗濯などの家事も運動です。

5 子どものストレスになるものを知りましょう
子どもにも礼儀を守りましょう。「ばかじゃないの」など、大人に言わない言葉は言わないようにしましょう。子どもの行動や話は、一度「それがしたいんだね」「そう思ったんだね」と、声に出して受け止めてみましょう。
子どもによって映像メディアの光や音刺激がストレスになる子どもがいます。スマホでゲームをすると機嫌が悪くなる、テレビを見た後は異常に動き回るという行動が見られたらメディア視聴は控えましょう。

6 追いかけられたら追いかけましょう
逃げると追い、追うと逃げるのが子どもです。子どもは親が電話をしたり、仕事に夢中になったりしていると「私を見て、見て」と寄ってきます。そんなときには一度仕事をあきらめ「好き好き大好きだよ」と抱きしめ、高い高いやグルグル回しなど子どもがもういやと逃げていくほど関わりましょう。仕事の机は子どものすぐそばに置いて、子どもにまなざしを送り声をかけるようにしましょう。


狭い室内で心と体を動かすために2020/04/27

利用禁止の公園が増えました。
安心して子どもを歩かせることができる場所は、公園しかないという地域も多いでしょう。
集合住宅では、子どもが家のなかで動き回ったら下の階から苦情が来ます。
閉鎖された公園や園庭をうらめしく眺めながら、
「どこで子どもを育てろというのか」と、心のなかで叫んでいる親御さんもいると思います。

乳幼児に「動くな、手を使うな」というのは、「発達するな、脳のシステムをつくるな」ということ。
今は、子どもの育ちにとって非常事態です。

園や家庭で、子どもの活動量を確保したいと悩む皆さんの参考になる動画を集めました。
大人が見てやり方を知る動画は大人、子どもに見せるとつい真似をする動画は子どもと青字で分けました。
子どもに合うものを見つけてみてください。

①【家でもできる子どもの運動】あんたがたどこさジャンプ(幼児~低学年向け)
https://www.youtube.com/watch?v=kQumKDkxZcg
静岡産業大学の学生さん製作の動画です。自分でいろんなポーズをつくって真似をしあうことができます。
他にも「子どもの運動」をキーワードにさまざまな運動を探すことができます。大人

②大阪体育大学 教員免許更新講習【あんたがたどこさ】
https://www.youtube.com/watch?v=Y7-wqiz4zTM
子どもが見ると思わず真似をしたくなるのは、こちらの動画。見た後にやりたくなる動画の一つです。ジャンプは運動量が高いのですが下の階からの苦情になりやすいため、一軒家や園でお薦めです。子ども

③家でもできる!親子体操④【飛行機⇒宇宙旅行】
https://www.youtube.com/watch?v=rEvyVWdNkRM&list=PLhHiHGDrrQMksKtonhZlr78PpKcDf2U0y&index=3
体操の講師による親子体操シリーズ。なかでもおすすめはこれ。大人

合同リズム
https://www.youtube.com/watch?v=wzMfePaSTMA
さくら・さくらんぼリズムを一般の園で行っている様子を見ることができます。
園で経験のある子どもは、ピアノを聞くだけで体を動かすことができます。
家で行いやすく運動量が高いものは、うさぎ、うま(四つ足)、あひるです。
動きや楽譜は「さくらさくらんぼリズムのリズムとうた」を参照してください。大人

長野県版「運動プログラム」幼児期からの運動遊び
https://www.youtube.com/watch?v=gZMZtG-8dGk
柳澤運動プログラムなど、7分頃から動きを実際に見ることができます。
音楽をかけたり、イメージで楽しく動けるように留意しましょう。はう運動は、ほんの少しで大人はくたくたに。 大人

⑥[体操]第15回全国体操小学生大会団体体操・女子ダイジェスト MOVEONLINE
https://www.youtube.com/watch?v=Mpfcw5ZZhEU
主人公は小学生の女の子。大人の体操よりも危険な技が少ないので見せやすいです。
「新体操 リボン」「新体操 バトン」「チアリーディング」などでも真似したがるかもしれませんが、電球を割らないためにはポンポンが無難。子ども

DAPUMP/U.S.A.Dance-Mirror ver.-
https://www.youtube.com/watch?v=LPr_UZkmVn8
運動量の高いダンス動画は数あれど、この曲にしたのは孫がソファーの上でいつも踊っているから(笑)。
(悲しいことに孫は園では赤い半ズボンをはかされてかわいい振り付けを踊っていました…)
その子が大好きで音楽だけで何度も踊るようなダンスを見つけられるとといいですね。子ども

保育士さんによる もしかめ大会 保育セミナーiin刈谷
https://www.youtube.com/watch?v=TEiUbbx4xug
木のおもちゃカルテットさんがUP。けん玉世界大会やプロの技などけん玉動画はいろいろあります。
けん玉のように上手くなるために長い時間がかかるものが見つかると、自宅待機も苦ではなくなるかも。大人

狭い室内で最もお薦めの「はう運動遊び」(今井寿美枝)は、残念ながら動画が見つかりませんでしたが、本を参照してください。子どもと床を磨く、窓を磨くなどお掃除もいい運動になります。
園でのその他の運動は「げんき」172号の発達に応じた活動・教材選び~保育内容の体系化の一覧表をご覧ください。

家のなかでも歌ったり、笑ったり、体を動かしたりして、家族みんなが元気になりますように。