本とパソコンと新年2011/01/04


皆様 あけましておめでとうございます。

今年も年末年始はパソコンとくびったけ。浜松学院大学に来てからは研究ができるのは、夜と休日だけ。
研究にどっぷりのお正月も3回目です。
今、後は印刷という状態を迎え、ほっと一息ついています。

家族がいることの幸せ。心から尊敬できる友人や師匠に恵まれている幸せ。
しゃべることができ、書くことができ、仕事ができる幸せ。
今年も感謝の気持ちで私にできることをできるだけやりたいと思っています。
今年は骨惜しみせずに働く年にしようっと。4月からは週3日のひろばも始まりますしね。

今年もどうぞよろしくお願いします。

静岡県の出生時の平均体重は3キロ以下2011/01/05

環境省で始まる子どもと環境の疫学調査。
友人から送ってきたメールで、疫学調査のホームページを見ていたら、気になるデータにたどりつきました。

子どもの健康と環境に関する統計集
http://www.env.go.jp/chemi/ceh/outline/data.html#mat2

出生時の平均体重が低下していることは聞いていましたが、平均が3キロになっているとは知りませんでした。授業のデータを変えなくては。

1500グラム未満の出生割合は増加。

そして、県別の出生時の体重平均では・・ 静岡県は体重が低い順から沖縄、高知に続き全国3位。
静岡県は平均が3キロを切っているのですね。

妊娠時の厳しい体重管理が低体重につながったとして体重管理の方針が変わったのだと人から聞いたばかりでしたが、周囲では相変わらず厳しい体重管理の話を聞きます。
このデータが何を意味しているのか・・・浜松市の高度医療によるデータへの影響なのか、母体との関係なのか、指導によるものなのか、かなり気になるところです。専門の方、ぜひ教えて下さい。

サブリミナル・インパクト2011/01/06

 園長先生方とお話していると、時々ずば抜けた読書家の先生と出会います。宗教的なバックボーンを持った先生方も多く、その思想の深さに圧倒されることもしばしばです。
 特に今年度の養護研究では、そういう先生方との出会いが多いのですが、私にはその先生方の思想の深さを研究報告書に書く筆力がなく、保育園の写真をながめテープを聞いては「あ~ムリ」と投げ出しそうになります。
 そういう先生方と盛り上がるのが「こころ」や「認知」の話題。最近、生活感覚に近いこころの理論が次々と出てきている気がしています。 「心」は、わたしたち一人ひとりの体の中に独立してあるようなものではなくて、もっと環境に拡がっているもの、周囲からも侵襲されやすくて、縁によって瞬間瞬間に代わってしまうもの、という感覚です。脳は心の「座」にすぎない、脳がどう動いているかよりも、何がそこに流れているか・・・。皮膚は自他の境界、心は肌にあるなんて話もわくわくしますね。

下の本も、こころの概念を変えてしまうような「インパクト」がありました。
「サブリミナル・インパクト―情動と潜在認知の現代 」下條 信輔 ちくま新書

この本を読んでいると、大人であっても環境から独立した心は在り得るのか考えさせられます。

(サブリミナル?おもしろそう!)と思った方には、以下もお薦め。
 河野哲也「環境に拡がる心~生態学的哲学の展望」NHKブックス
 傳田光洋「第三の脳~皮膚から考える命、こころ、世界」朝日出版社 

理不尽な苦情に悩まされる先生に2011/01/15

寒いですねえ。受験生がんばれ。

牛島定信監修「境界性パーソナリティ障害のことがよくわかる本」講談社2008

教員や保育士をしていると、理不尽な苦情に悩まされることがありますよね。正当な苦情と違うのは、その内容がウソや理不尽であるばかりではなく、仕事をやめたくなるほど、しつこく、あなたを傷つける方法で、苦情を申し立てることです。

日本では過保護により未熟な人格を持つ大人が増加していると言われます。
「人格障害」に関する知識は、園長・主任・保育者は、必ず持っておく必要があります。保育者同士の関係を切るような動きをするため、知識を持たないと保育者同士の関係が悪化し、苦情に振り回されることになります。
相談を受けるたびに、読みやすい本がないかしら~と思っていましたが、見つけました。
イラスト満載で、ちょっとした合間に読める本としてお薦めです。

人を愛しすぎるあなたに。


講談社のホームページより 

内容紹介

自ら対人関係を壊してしまう人たち
激しい怒りは「見捨てないで!」という叫び。未熟なパーソナリティが生む障害の実態とは?

【主なポイント】
●境界性パーソナリティ障害は、感情・行動・対人関係が不安定になる障害
●未熟なまま、成長しきれていないパーソナリティが、症状を生む
●周囲とのトラブルを起こしやすく、「困った人」と思われてしまう
●不安や怒り、孤独などの感情を同時に感じ、整理しきれない
●リストカットや過食など、自分を傷つけることで気持ちを落ち着かせる
●よい人、悪い人など両極端な考え方しかしない
●新しい治療ガイドにもとづく診断方法と正しい治療の進め方
●家庭や職場、医療現場でのトラブル回避のヒント集

静岡は魚が美味しい2011/01/18

浜松の冬は、毎日のように真っ青な空がひろがります。
福岡では冬は毎日どんより曇り空が当たり前だったので、朝、空を見るたびに、「今日も青空をありがとう!」と言いたくなります。空が真っ青な静岡では、冬でも気持ちよく朝を迎えられます。

魚が美味しすぎて、ついつい魚ばかり食べてしまうのもこちらに来てから変わった習慣。
外食しても、ついお魚。実習訪問へ行くときには、魚市場でお昼ご飯を食べてみたり、観光の本に載っているお店で名物を食べてみたり。浜松、掛川、焼津、沼津など・・静岡県はどの駅でも観光気分を味わえます。

最近のお気に入りは静岡駅や浜松駅構内にある「沼津 魚がし鮨」お昼の定食もおいしいので、つい一人のときにも入ってしまいます。
2月からまた保育園と幼稚園の実習がはじまります。しっかり授業をして、お昼を美味しく食べたいものです。


尾木まり先生に2011/01/20


「子育て支援 ひだまり通信 遊びとしつけの上手なコツ」を紹介していただけました。

書評を書いて下さったのは、あの、尾木まり先生。
知的で頼もしくかつ優美な尾木先生は、
いつか私もこうなりたいと思う、あこがれの存在。
尾木先生に私の本の書評を書いていただけるなんて感激です。

今月の保育の友の特集は、「私の園の保育課程」です。
新年から保育の友を抱いて研究室で小躍りしてしまった高山でした。
尾木先生、ありがとうございます!!

今月の保育雑誌には浜松のあの園が・・・2011/01/24



今月号の「エデュカーレ」には、浜松市の「ながかみ保育園」さんが登場です。生活を大切にしたいい保育をしている園は、園の環境も、子どもの姿も、保育者の姿もすべてがそのまま子育て支援になります。必読です。


さて「345歳児の保育」の後ろのカラーページには・・・、

なごみ保育園の志賀口大輔先生が。いつも大変にお世話になっている先生です。いつもおしゃれな先生ですが、カメラマンに撮影された先生は一段と素敵です。必購入です。

今年の「わたしの保育」入選作品もすばらしいです。文がうまいよ~。保育はドラマ、投稿はしなくても今日も全国でドラマが生まれていることでしょうね。

追伸、S先生、O先生、A先生、H先生、Y先生、Aさん、ありがとうございました。心から感謝しています。

NHKの縦断調査中間報告2011/01/26

0-5歳の子どもとテレビ~子どもに良い放送プロジェクト調査中間報告
http://www.nhk.or.jp/bunken/research/bangumi/kodomo/pdf/kodomo101207.pdf
子どもとメディアインストラクターの皆さん、要チェックです。

1歳児の視聴時間が最も長いなど興味深いデータが出ています。また3歳までに視聴している番組は、NHK教育番組が強く、「専念視聴」や「子どもだけで見ている番組」も教育番組というデータもありました。ある人はこのデータを見て、「テレビに子守をさせるならNHK」、「子どもをテレビ大好き人間にするには3歳までにNHK教育番組を」なんてキャッチコピーを作っていました。。。やっぱり夕方は静岡放送がいいかも(笑)。でも不利な調査結果も公表するのは誠実で評価できますね。

今回の中間報告書には、「映像メディア接触の内容と量は、子どもの身体発達、認知発達、社会性の発達、社会認識の発達に影響する」という研究の仮説に対する調査結果がほとんど含まれておらず残念。次回に期待しましょう。

赤ちゃんは、テレビ番組が流れていなければ、自分で遊びを作り出します。自分で遊びをつくり出せる子どもに育てば、親は後々楽な子育てができます。また、大人向けの内容しかテレビから流れていなければ、乳児はテレビに釘付けにはなりません。0歳、1歳、2歳の子どもを専念視聴させる番組が公共放送として必要なのか、専門家から疑問の声が挙がるのは当然だと思います。

仮説としては、「乳児向けテレビ番組の放映が、親子の生活スタイルを変える」とか、「0歳時期の視聴時間が、1歳以降の絵本への関心の高さに影響を与える」ということも考えられます。

この調査報告を読んでコワイと思ったことは、調査や研究は平均値にすることで、問題の深刻さを、隠す効果を発揮するのかもしれないということです。私自身も、研究報告書を意図しない方向に読み取られて驚くことがあります。報告の仕方にはくれぐれも慎重にならなければと改めて思いました。

子育ての現場にいる保育者や、子育て支援を実践し、日々子どもや親と一緒に苦しんでいる人たちからすれば、1歳児が平均1時間半テレビを見ていることよりも、一日6時間以上見ている子どもが少数でも存在することを、とても深刻に受け止めています。専念視聴が平均何分ではなく、刺激に弱い〇〇ちゃんが何十分もテレビに釘付けになってしまうことを問題だと感じているわけです。この社会に何か課題があっても、平均にすれば、それは課題として見えなくなる。平均から外れている人はその人自身やその親に問題があるとし、その課題と取組んでいる人たちの声をかき消し、「あれは個人的な経験にすぎません。データはこうです」と、一般の人たちを説得する材料に使われる可能性があります。

保育者は、「主観的だ」、「非科学的だ」と批判され続けることで、自分の仮説に自信を持てなくなることがあると思います。しかし、保育者の関心は、一人ひとりの子どもに向けられています。研究者とは関心や立場が異なることに自覚的になり、一人ひとりの子どもや保護者に寄り添い、経験知を積み重ねていることに自信を持ってほしいと思います。保育者は千人に一人しか問題でなくても問題だと感じる人たちなのです。

知恵の光で暗闇を照らすふくろう・・・みんなでホーホー鳴こう。

ブルーマスターのかぼす&ハニー2011/01/28

最近、息切れがしているので、体にガソリンを入れるために地ビールを購入しました。

全国の地ビールで一番のお気に入りが福岡の「ブルーマスター」のペールエール、いや「ヒーリングタイム」、いや「かぼすハニー」かな、美味しいです。

ブルーマスターは、九大の六本松校舎から西へ向かってすぐ、左側に大きな看板が見えます。城南区子どもプラザにも近く、お店でも飲めるので福岡にいたときには時々飲みにいっていました。持ち帰りを頼むと、まるでブランドバッグのお取扱ですか?というぐらいお店の方が大切に大切にビールを包んでくれるのです。こういうところも大好きでした。
 
季節柄 「あまおうノーブルスイート」と「チョコレート」も出ていたので、一緒に頼んでしまいました。しかし、まずはかぼすハニーからいただきました。かぼすの苦味が残るところがいいですねえ。去年はジャパンビアフェスティバルの人気投票で一位になったとか。加藤店長、おめでとうございます。
有名になってほしくない、今の規模で大切にビールを作りつづけてほしい醸造所です。


あっ、20歳未満はアルコール禁止。ビールと保育の専門性には関係はありません。

『子育て支援と心理臨床』に書評が掲載2011/01/31

最近ブログの更新が頻繁・・・体調不良と仕事からの逃げが止まりません。

「子育て支援と心理臨床」に「子育て支援ひだまり通信」の書評が、掲載されました。
「子育て支援と心理臨床 特集発達障害の家族支援」子育て支援合同委員会監修、子育て支援と心理臨床編集委員会、福村出版 2010

この本の編集委員は、青木紀久代先生、亀口憲治先生など、そうそうたるメンバーです。このような本に書評を掲載していただけることはとても光栄でありがたいことです。

乳幼児の行動は不可解で理解しがたいものがいっぱい。専門家のちょっとした行動解説が、育児不安を予防します。専門職の皆さんを介して、子育て中の保護者に、「なあ~だ、そうだったのか」という、安心と笑顔がひろがるといいなあ。

今号の投稿欄に、福岡市の平野理江先生を発見。つながっていますね。

なぜ、ぜーぜー言っていてもブログやメールだけは書けるんだろう。