子どもの遊ぶ権利に関する国連のコメント ― 2013/10/27
IPA(子どもの遊ぶ権利のための国際協会)JAPANが主催する会に、数年ぶりに参加しました。
子どもの権利条約第31条と、国連子どもの権利条約ジェネラルコメントNo.17を学ぶ会です。
子どもの権利条約第31条は以下の通り。
子どもの権利条約第31条と、国連子どもの権利条約ジェネラルコメントNo.17を学ぶ会です。
子どもの権利条約第31条は以下の通り。
- 締約国は、休息及び余暇についての児童の権利並びに児童がその年齢に適した遊び及びレクリエーションの活動を行い並びに文化的な生活及び芸術に参加する権利を認める。
- 締約国は、児童が文化的及び芸術的な活動並びにレクリエーション及び余暇の活動のための適当かつ平等な機会の提供を奨励する。
この条約に対して、国連子どもの権利委員会第62委員会は、「子どもの権利条約第31条に関する一般的見解(ジェネラルコメントNo.17)General comment No. 17 (2013) on the right of the child to rest, leisure, play, recreational activities, cultural life and the arts を採択し、締結国に向けて発表しました。このコメントの作成にあたってはIPA日本支部のメンバーの貢献も大きかったようです。
国連は、子どもの権利ジェネラルコメントで、政府が以下のような行動を起こすことを求めています。
(IPA日本支部「みんなで考えよう国連子どもの権利条約ジェネラルコメントNo.17」IPA日本支部事務局2013)
1.人々の意識を高めること
・子どもの発達に、第31条が重要であること、環境整備が必要であることを全ての人に知ってもらうよう何らかの手を打つ。
・思春期の子どもの言葉や動作を否定的に見る大人の見方を変えるための策を取る。
2.差別をなくすこと
・どんな条件のもとでも、全ての子どもが、遊びやレクリエーション、文化、芸術活動にアクセスできることを保障する法律を作る。
3.都道府県その他全ての組織、企業は次のことに対して規制を設けること
・遊び道具や施設の安全性、使いやすさの基準を作る。
・開発提案書の中では、必ず遊びやレクリエーションに触れる。
・有害な文化、芸術、レクリエーションからの保護や、メディア・映像の選別の基準を設ける。
・戦争ゲームやおもちゃの製造販売を禁止する法律をつくることを奨励する。
4.インターネットの普及と安全性の向上を図ること
・より多くの子どもが新しいメディアにアクセスできるように環境を整備する
・規制や措置を行いつつ、より安全で魅力的な選択肢を増やす戦略を立てる。
5.マーケティングとメディアに対する規制を行うこと
・暴力、性的描写、差別的な観念を強化するようなおもちゃ、ゲーム販売に関する政策を見直す。
・子どもがテレビをよく見る時間帯のCMについて制限を設けることを奨励する。
6.苦情申し立てができる仕組みを作ること
・第31条の権利が侵害された時苦情申し立てができる独立した機構を作る。
グローバルなマーケットが、子どもたちを地域の文化や芸術に参加する機会から遠ざけているというコメントには、なるほど!と膝を打つ思いでした。日本では、とくにマーケティングとメディアに対する行動を起こすことが、子どもの育ちにも保護者の子育て支援にも重要であるように思います。子ども向け商品でありながら危険なサイトへのアクセス規制ができないゲーム機、子ども向け番組のCMで子どもの射幸心をあおること、子ども向け番組やゲームに殺人や暴力、いじめが含まれることなど、日本の子育てでは他国の子育てとはまた別の苦労があります。
今、乳幼児期から、DVDやテレビゲームや大人の準備したサービスで、子どもが愉しませてもらう時間は増えていますが、子ども自身が遊びを創り出す空間と時間は減っています。
会では「『~と、国連の人がいっている』と使っていきたい」という発言で締めくくられました。
子ども・子育て会議でも、この国連コメントを活用したいですね。会を準備されたIPAの皆さんに感謝。
