かわいい幼児教育2012/06/25

昨日のゼミで「本屋に行っても保育コーナーに保育に関する本がない」と言った学生がいました。それがわかるあなたはすごい。

よそのまちへ行くと本屋に入って保育・教育書を探すのが私の習慣。そして毎回、保育書コーナーでゼミ生同様、「どうして保育の本がないのよ」と憤慨し、他の書棚を見て気分を回復します。

先日、ふと気づきました。保育の本には、「かわいい」が、あふれている!!
表紙には、まるっこいくまやらうさぎやらがウインクしてるし。タイトルにも、「かわいい壁面」、「かわいい折り紙」・・・。
たしかに、保育者は小さいものや幼いものを愛おしく思う人たちですから、かわいいに惹かれるのはわかります。
しかし、保育図書の「かわいい」は、野の花や子どものかわいらしさとは異なる幼稚さを感じます。



「かわいい」は、保育の目標にも方法にもありません。

「保育所保育指針」や「幼稚園教育要領」に、「かわいい保育室を準備しましょう」、「かわいいお遊戯をさせましょう」なんてどこにも書いていませんし、書いてあったらおかしいですね。
かわいい絵本、かわいいパネルシアター、かわいいおもちゃ、かわいいうた・・・何を保育の目的にしているの?って言われそう。 「かわいい保育」なんて、変です。もしも、「子どもをかわいく飾り立てる親」や、「かわいいお洋服ばかり着せる親」がいたら、子どもをペットやおもちゃにしていると批判を受けるでしょう。

「かわいい」を好むのは、個人の趣味のレベル。保育者が私生活で「かわいい」を満喫する分には、何の問題もありませんが、自分の趣味は園の幼児教育には持ち込まないのがプロ。先生の机に「かわいい」本が並んでいたら、保護者は先生の専門性を疑ってしまうかもしれません。
何よりも、幼稚な教材や活動と、幼稚な環境しか与えてもらえない子どもたちは、不運です。

保育書のコーナーを見ると、その地域の園の雰囲気が何となく伝わってきます。
全国の書店で、今まで一度だけかわいい雑誌が平積みになっていない保育コーナーを見つけたことがありますが、そこはお受験が盛んな地域でした。それも何だかなあ・・・。

文化の薫りと、専門性が感じられる保育書が平積みになっている本屋さん、どこかにありませんか?

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