手がない絵2025/07/21

ある園で、年長さんの絵のすべてに手が描かれていないことに気づきました。
サーキットをしている場面の絵なので、手を使っているはずなのに、手がない。
筋肉も使っているはずなのに、ほとんどの腕が細い線で描かれています。
自分の身体に意識を向けなくても、跳び箱や鉄棒はできる種目なのでしょうか。
よほど気になっていたのか、(手を描かないのはなぜだろう)と夜中に思い出して目が覚めました。

その園ではサーキット活動は0歳から毎朝行います。ホールには大きな音楽が流れ、先生たちは大声で、「がんばれー」「すごーい」とひっきりなしに声をかけていました。

同じく運動を重視し、運動量の高いリズム運動を行っているある園では、腕は太く、指は一本一本描かれています。同じ年長児でも、自分の身体への認識が異なるようです。
その園の保育者は、「指の先までぴーんと伸ばして」、「大きく腕を広げて」、「胸を開いて」と動きのイメージを言葉で伝えていました。そして保育者が指先の隅々にまで神経を行き届かせた動きのモデルを見せていました。
(先生方、バレリーナですか?)

幼児期には、保育者が言葉で補足することで、子どもは自分の体に注意を向けて意識するようになり、自分を客観的に見る「メタ認知」、ひいては「メタ学習」が育つと考えられました。

保育者が提供するその活動、指導は、どのような体を育てるのでしょうか?
その活動、指導によって、どのような人間が育つのでしょうか?


幼児期に必要な動きを研究したゼミ合宿。すでに懐かしい。

歴代で最も運動量が高いゼミ合宿でした。

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