乳児クラスの椅子とテーブル2025/07/27

都心の園の保育者たちは、部屋の狭さに苦しんでいます。

家庭では親子二人が生活する程度の広さに、保育園では子どもと大人がびっしり。
ドアを開け放し、廊下も保育室として使っても、子どもたちの活動欲求を充足するには足りません。
室内の人口密度が高くなれば、かみつきや子ども同士のトラブルも増えます。

少子化で定員割れが生じるようになり、これで日本の保育園の子どもたちも人間らしい暮らしができると思っていましたが、「子ども誰でも通園制度」でまたそれが遠のいたように感じます。

保育室が狭い場合、家具と大型遊具の選び方によって、子どもが使える面積が変わります。
またテーブルの大きさや形によって、保育者の労働の質や量、そして子どもに援助する内容が変わります。

たとえば0歳児クラスでは、このように高いテーブルと椅子を使っているところがあります。
高い椅子だと保育者は大人用の椅子に座って食事を介助します。
子どもが自分でよじ登るときに保育者は少し援助します。

テーブルがついた一人だけ座る椅子を選んだ場合は、保育者は床に座って介助を行います。
乳児は抱きあげて椅子に座らせます。

一人の保育者が2,3人の子どもに一度に食べさせる半円型のテーブルもあります。カーブのあるテーブルは床面積をとるため、狭い園では置きっぱなしでも、片付けるにしても扱いにくさがあります。

小規模の園、保育室の面積が狭い園では、大規模園と同じ保育用家具を選ばずに、部屋に合わせた家具を探すとよいと思います。

部屋が狭いというハードの条件が悪くなると、保育者が個人的な努力でカバーすることが増えますね。
この災害級の暑さのなかで、保育室内だけで子どもたちの保育を行う保育者の皆様、本当にお疲れ様です。
保育者の皆さんは、体調を崩すことなく園へ毎日行くだけでも表彰ものだと思います。

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