保育士試験の申込は4月1日から ― 2015/03/10
今年の保育士試験の申し込みが始まります。
全国保育士養成協議会
平成27年4月1日(水)~受付・申請書の発送開始
平成27年5月7日(木) 申請書の提出期限
筆記試験は8月8日(土)、9日(日)、実技試験は10月18日(日)だそうです。
筆記試験は、8科目を3年間の間に全科目合格すればよし。実技試験は、音楽表現・造形表現・言語表現のうち二分野を選択。つまりピアノが必須ではないということ。今が取り時ですね。私も、むか~し試験で保育士資格を取りました。時々園で、「他の仕事から保育士試験を受けて転職しました」という保育者に出合います。なかなかユニークな実践をされていたりします。園長先生にも、大学の専攻は別の分野で、保育士資格を試験で取得されている方がいらっしゃいます。
また、保育園では、高校を卒業して助手的な仕事で働いている方とも出合います。今は高校卒でも、認可保育所や認可外保育所で一定期間働けば、資格試験で保育士資格を取得できます。保育所は、経済的な厳しさを抱えた家庭や、ひとり親家庭、障がいの可能性のある子どもや、障がいもった保護者など、福祉的なニーズの高い保護者と子どもの利用があります。苦労を経験した人が、その苦労を活かすことができる仕事です。さまざまな事情で、大学進学をあきらめた人にも挑戦してほしい試験です。
保育士は、子どもと保護者の幸せを支援してお給料をいただく素晴らしい仕事だと思います。大変なこともありますが、日々感動がある仕事です。「感動」を味わえる仕事ってなかなかないのではないかと。また資格を持っていれば、どの地域に転職しても仕事があり、女性でも生涯働き続けることができます。
保育士試験、受けてみませんか。

園庭に雑草を植える ― 2015/03/17
屋外でも、室内でも、子どもの豊かな遊びを支える環境には、共通点があります。
そのポイントの一つは、遊びの素材があること。
小学校の体育館や運動場は、遊びの素材や道具を意図的になくすことで、子どもが集団的な活動に向かいやすくなっています。(それでも、小学校の運動会の練習では「砂をさわらない!」と、先生の声が聞こえてきますが(笑))。
各園では、園庭に種類の違う土や砂を入れたり、草花や木を植えたりと、子どもの遊びが豊かにひろがるように工夫しています。しかし、園庭に実のなる木を植えたいと思っても、保育者の立場ではなかなか難しいもの。
保育士の立場で、園庭に少しずつ雑草を植え、ビオトープを作っている先生がいると聞き見学に伺いました。
甲斐裕之先生。こども環境管理士の資格をお持ちだそうです。今回は、甲斐先生のお仕事を紹介します。
まず、園舎の裏側のデッドスペースに「エデンの森」をつくりました。入り口は茶室風です。(写真が甲斐先生)

いつも子どもから見えるところに地元の名産品であるしいたけ。道路側には水仙の花。考えられていますね。

シダ、ふきのとうなど、様々な植物を植えました。どれが雑草でどれが植えたものだかわからない・・・、甲斐先生すみません。解説ができませんでした。補足説明をお願いします。

園庭の端には菜の花を植えました。春にはモンシロチョウがやってきそうです。

園庭の隅には、めだかのがっこうをつくりました。看板の文字がまた素敵ですね。

こちらは非常階段の前、クローバーの種を蒔いたそうです。小さな芽がいっぱいでした。遊びでは、ちぎってもいい草花が必要。この園では、雑草で遊ぶ日本の文化を伝承できそうです。

他にも、ヒヨドリに食べられてしまったブロッコリーなど、多くのお仕事を見せていただきました。
園庭の環境が豊かになれば、子どもの経験の幅が広がります。また土を耕したり、種を蒔いたり、芽が出てきたのを喜んだり、鳥に食べられたのを残念がる先生方の姿そのものが、何より子どもにとっての豊かな環境だと感じました。大人が働く姿を見せることができるという点では、「遠くの畑よりも園庭の隅」なのですね。
園の入り口には、アンネのバラに平和の鐘、これは園長先生のお仕事でした。アンネのバラは地域の方にも分けていらっしゃるそうです。信念をもった園長先生に保育者の仕事は支えられている、と感じた瞬間でした。

甲斐先生は、匂いや香りを大切にされているそうです。日本アロマ協会の環境カオリスタ資格も取得されたのだとか。なるほど。匂いや香りを、空気の質に含めずに、環境の要素として取り出すことで、雑草や木や草花や野菜や生き物を、子どもの環境に配置する必要性が出てきます。重要な視点を学ばせていただきました。
貴重なお時間をいただき丁寧にご説明をいただきましたグレース保育園の廣安愼太郎園長生、甲斐先生、先生方、どうもありがとうございました。