子育て支援の環境づくり2018/06/25

エイデル研究所から、本が出ました。

高山静子「子育て支援の環境づくり」エイデル研究所、201806
子育てひろばと、一時預かりの環境づくりがメインです。

これまで冊子や報告書として出してきた原稿をまとめました。
冊子でもいいんじゃないか、と思っていましたが、
エイデルの長谷さんが「必要です。出しましょう!」とキッパリ。
未就園の親子のための子育て支援の場(ひろば・一時預かり)の
空間づくり、玩具選び、スタッフの役割
等、冊子のエッセンスを、コンパクトにまとめました。
(一部の冊子は、浜松の未来を育てる会、ここみ広場で購入できます)。

子育てひろばは、かつての道ばたのような
子どもを遊ばせながら親同士がおしゃべりをする場です。
一つ違うのは、スタッフがいること。

スタッフがいることで、
赤ちゃんを育てはじめた保護者が、
自然と人間のなかで子育てをして、
わが子とほどよい関係をつくり、
場と仲間と情報を得て、
子育ての環境をよりよく変えていく、
そういった方向性をもたせることができます。

今全国に、地域子育て支援拠点(ひろば)が、
7千箇所ほどありますが、
物理的な環境が不十分な場が多いと感じています。

環境が不十分な場では、
赤ちゃんとその保護者の利用が少なく、
イベント以外の日の利用者が少なくなります。

子育て支援の機能を果たせているかどうかは、
赤ちゃんがどれだけ利用しているか、
イベント以外の日の利用者数、
地域の未就園児童の何割が登録利用しているか、
で確認できます。

空間や玩具が適切に準備されていると、、
子どもの自然な遊びを知ってもらうことができ、
子どもを安心して見守りながら、親同士で情報交換をすることができます。
適度な距離感があることで、、
やりとり(二項関係・三項関係)も生まれます。

反対に、環境が不十分だと、
支援者は、対応に忙しくなり、
ちょっとした相談を受けたり、
親子関係の支援をすることができません。

環境構成が行われていない園では、
保育者が、子どもへの指示や指導に忙しすぎて、
ていねいな関わりが生じにくいことと同じです。

保育園も、子育て支援センターも、
まずは、物理的な環境づくりを。

これで、環境構成がひとまず終了しました。
次は、関わりの総まとめに入りたいと思います。

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