持続可能な多文化社会をめざして2011/09/14

送っていただいた研修会の感想で「紹介された参考資料を読みます」と、うれしい言葉をいただきました。

最近研修会で紹介しているESD(Educational Sustainable Development:持続可能な開発のための教育)は、次の本でくわしく読むことができます。

未来をつくる教育ESD

五島敦子・関口知子「未来をつくる教育 ESD 持続可能な多文化社会をめざして」明石書店
(これも明石書店、いい仕事してますね~)

ESDの基底にある価値として、次のようなものが紹介されています。
●社会・経済的正義の尊重
●将来世代の人権の尊重
●地球のエコ・システムを含めた生物多様性へのケア
●文化の多様性の尊重
●寛容と非暴力の文化の尊重

また、持続可能な開発に不可欠な概念としてケア(ケアリング)が挙げられ、次の3つのケアを教育で大切にすることが紹介されています。
●自身へのケア
●相互のケア
●環境へのケア


今、わたしたちの価値を根底から揺さぶるような大きな悲しみが日本中を覆い、それはこれから長い間続こうとしています。この時に、消費主義や快楽主義の価値観を変えられないとすれば、これからも変えることは難しいかもしれません。成熟したわたしたちに脱皮できるのは、今だろうと思います。

ちいちいぱっぱ、かわいらしいこと、強い色刺激や音刺激、かん高い声・・・子どもを「幼稚なもの」におとしめ、喜ばせたり楽しませる幼児教育を、子ども自身が力を獲得するほんものの幼児教育に変えていきたい。次の世代は、もう消費や快楽では生きられません。
生涯の基礎を培う乳幼児期の教育では、上記の価値を、内容と方法として展開し、消費主義から子どもたちを守りたいですね。

コメント

トラックバック