子どもたちのあこがれ、給食の先生 ― 2013/03/07
とくに私立の保育園では、先生方の思いや工夫、こだわりが新しい園舎の各所に見られます。
先日、改築したての磐田市のこうのとり豊田保育園さんへおじゃましてきました。
子どもたちは、場所に制限されずに遊びを広げることができますね。
狭い園の場合、食事のために片付け、午睡のために片付け、と遊びの継続が難しい場合もありますが、広々とした空間では、製作途中のものをそのまま置いておいたり、昨日の遊びの続きをすることができます。
「ちょっと制服を変えてみました」と、おちゃめに笑う内藤園長先生。
子どもたちがごっこ遊びで給食の先生の服を真似するそうです。そうでしょう。あこがれちゃいますよね。
保育園は、ますます進化を遂げています。
保育教育学研究会 ― 2013/03/10
保育は人。保育の質を高めるには、養成の質を高めることが欠かせません。
浜松では実践研究会を行っていますが、今月は森のようちえんのお話を、聖隷クリストファー大学の細田直哉先生からお聞きしました。 森のようちえんの概要から始まり、良さの本質、森のない森のようちえんは可能かなど、子どもにとって豊かな環境とは何かを深く考えさせられるお話でした。
3月16日には、保育教育学研究会主催で、環境構成をテーマにした公開研究会を開きます。今回のテーマの発案者は矢藤誠慈郎先生。私は自分が登壇するのは大嫌いですが、環境構成がテーマですから、がんばって登壇します。養成では、環境構成をどのように教えているのか、園では、環境の質をどう高めているのか、情報交換をする予定です。当日は、ブログでも紹介している授業の教材を持っていきます。 ぜひ声をかけてくださいね。
保育の「環境構成」──どのように教えているか、どのように教えればよいか──
私とは、私と私の環境である。環境を救わないなら、私も救えない。
──オルテガ・イ・ガセット
保育の基本は「環境を通して行う」こと──それは保育者の誰もが知っている「常識」です。しかし、そこからもう一歩ふみこんで、その「環境」をどのような専門知識に基づいて、どのように「構成」したらよいかと問われたとき、自信をもって答えられる人は少なく、そこに「常識」はまだないように思われます。つまり、「理念」のみが先行し、その根拠となる「理論」がない状態、とも言えます。
こうした現状にあって、保育者の養成校では「環境構成」の専門知識・技術をどのように教えているのでしょうか?
また、保育の現場では、「環境構成」をどのような根拠に基づいておこない、その技術を向上させているのでしょうか? そもそも、「環境構成」の知識・技術はどのように教えられるのでしょうか?
お互いの実践から学び合い、保育の「環境構成」の教育について「新たな光」が見えてくるような機会にしたいと思います。
後半のグループワークでは、参加者それぞれの「環境構成」に関する授業・研修の実践を紹介し合い、保育の「環境構成」の教育の可能性を探る機会を設けます。また、「まだ実践してはいないけれど、こうすればよいのではないか」というアイデアや、これから養成にたずさわる方、話だけ聞いてみたいという方も大歓迎です。
<呼びかけ人・五十音順>今井豊彦(日本保育協会)・塩谷 香(東京成徳大学)高山静子(浜松学院大学)徳永聖子(淑徳大学大学院生)細田直哉(聖隷クリストファー大学)・矢藤誠慈郎(愛知東邦大学)
■主 催:保育教育学研究会
■日 時:平成25年3月16日(土) 13時30分~16時30分
■会 場:こどもの城 9階 906号
東京都渋谷区神宮前5-53-1
■内 容:第1部 シンポジウム:「保育の環境構成」
報告者 井 桁 容 子(東京家政大学ナースリールーム)
報告者 大 西 宏 幸(G3保育環境研究会幹事長 柳町園園長)
報告者 高 山 静 子
コーディネィター 細 田 直 哉
第2部 グループワーク:授業実践交流
(授業で使用している教材や、保育実習室・授業・研修の写真などがある方はご持参ください)
ファシリテーター 矢 藤 誠慈郎
■対 象:保育者養成校教員、保育関係者など
■定 員:30名(申込先着順)
■参加費:3,000円(会場費・資料代)・当日受付にて
■お申込み:お申込みはメールでお願いします
件名に「保育教育学研究会申込み」と書いて、以下の①~④についてお伝えください。
①ご参加する方のお名前/②ご所属/③電話番号/④メールアドレス
(③と④は連絡がつきやすい連絡先をお知らせください。)
お申し込み先・問い合わせ先
(今井/勤務先)
保育園は春らんまん ― 2013/03/19
玄関では、あふれんばかりの春の花がお出迎え。
くつをそろえてくつ箱へ入れている一歳の子どもさん。この後、自分でお部屋へ入っていきました。一歳でも、生活の流れを理解して、自分で見通しをもって行動しています。1歳児クラスのドアは、いつも開いたままなのだそうです。保育の質の高さが垣間見えるエピソードですね。
木々の様は冬ですが、日ざしは春です。
平和っていいなあ。子どもたちが走っているし、先生がうたっているし、と思わず口ずさみたくなる光景でした。
こまつ保育園の子どもさんたちは、ほんとによく遊んでいます。
保護者へのメッセージという意味もあるそうです。
身近な自然に関心をもってほしいという保育者の思いが伝わってきます。
こまつ保育園さんの近くには里山があるのだとか。里山の写真を入れ替えて、子どもたちが見ることができるように工夫されていました。子どもたち、里山に行く日が楽しみでしょうね。
保育園には、季節がある
保育園には、子どもがつくりだす遊びがある
保育園には、ていねいな暮らしがある
保育園は、子どもと保護者の日々の暮らしの豊かさを支えていることを改めて実感した訪問でした。
段差に何度も挑戦する1歳児 ― 2013/03/24
乳幼児は、平坦な場よりも、段差や斜面、でこぼこやふわふわなど変化がある場の方が、環境に合わせて身体を調整する能力が必要となります。環境が発達に合った程度に複雑であると、学習できる内容も増えます。
ひろばで、何度も段差に挑戦している子どもを発見。撮影させていただいた動画は、今最もお気に入りです。
まずは、バランスをとりながら慎重に左足を出して・・・
次に、右足をおろして・・・よっこいしょ
次は両手をついて・・・
手を動かして足もあげて・・・
立ち上がるとママの方を見て手をパチパチたたきます。ママに、「じょうず~」と言ってもらうと大満足。
一人で、何度も繰り返していました。
このお子さんにとっては、段差を渡ること自体が真剣な遊びであり学びですね。
上手に渡れるようになると、段差を渡ることは遊びではなくなり、単なる手段になります。
一つひとつ何かを獲得していくときの子どもの真剣な姿って、ほんとに魅力的です。
段差を渡るのは、うん十年前に獲得したはずなのに、段差で転びそうになる今日この頃。
引越しで筋肉痛です。
P研(保育の専門性研究会) ― 2013/03/30
さて先日、保育教育学研究会の公開研究会にご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
後半の授業実践交流の時間が足りず、教材をもってきていただいた先生方、大変に申し訳ありませんでした。
私が一番教材を学びたかったのに、ほんとに残念。 日を改めて続きをしたいですね。
さて、「研究会にまた参加したいけれど、どうしたらよいですか」という問い合わせをいただきました。
そこで会の趣旨についてちょっとだけ説明。
保育教育学研究会は、保育者の養成教育を考え合いたいと思っています。保育者の養成は、養成校と現場とが共に行っていますが、養成校教員の立場としては、まずは自分の教育の質を高める責任があります。
医師や看護師、教師には、養成教育をテーマにした学会があります。
日本医学教育学学会
日本看護教育学学会
日本看護学教育学会
日本教師教育学学会
しかし、保育者養成の質の向上を目的として、個々の養成校教員が学びあえる機会はごくごく限られています。そこで保育教育学研究会を立ち上げました。(厳密には保育者教育学研究会が名称になりますが)保育者の養成教育に携わる人、これから携わりたいと考える人が集まってメーリングリスト等で情報交換を始めたばかりです。
保育者、子育て支援者、研究者が参加するコミュニティとしては、P研(保育の専門性研究会)があります。保育・子育て支援に関する関東近郊の研修会情報が飛び交っていますので、保育や子育て支援の質を高めたいと考える方は、P研に参加してみてはいかがでしょうか。私はどちらにも参加。P研には保育教育学研究会の情報も流しています。
保育者の養成教育の質を高めたい方は、保育教育学研究会へ
保育に関心がある方は、P研(保育の専門性研究会)へ
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この光景につられて、つい駅への道を忘れ、河原を歩いてしまいます。