子どもが自分の身を守るためのクイズ2021/10/10

「保育内容の展開」(5領域の0歳から就学前の体系化)の研究では
具体的な活動が、大人中心になっていることに気づきました。

たとえば、
子ども自身が考える活動が少ない
子ども自身が決める活動が少ない
子ども自身が話す活動が少ない
などです。

子どもの安全に関しても、
保育内容健康のテキストやシラバスには、
大人がどうやって子どもの安全を守るかが中心で、
子ども自身が経験する「活動」が少ないのです。

大人が決める日常のルールや避難訓練を
子どもが自分の身を守るために、
子どもが考え、行動を決め、話す活動に変える必要があります。

保育園の送迎バスの事故を受けて、
RESCUE HOUSE レスキューハウス
というYoutube動画で
「車に取り残された時にはクラクションを鳴らし続ける」
という術を子どもに教えるべきと説明されていて、
なるほど!と思いました。

車に取り残されたらどうするか
地震が起きた時にどうするか
火事のときにはどうするか
大人の人に嫌な触られ方をしたときにどうするか
誰かにたたかれたりけられたときにはどうするのか
などなど、身を守るすべを考え話し、練習する活動が必要です。

昨年内容の展開の研究で自分の身を守ることにつながる絵本は
ずいぶん出ていることが分かりましたが、活動を集めることが大変でした。


さっそくゼミ生に、
「誰か子どもレスキュークイズの開発研究やらない?」
と誘うのですが、誰も乗ってくれません。

内容の指導法「健康」を教えている方
年長児を担任する先生方、
授業や園で取り入れてみませんか?

園庭に「のっぱら」をつくった公立園2021/10/16

ソニー教育財団が主催する「科学する心を育てる」保育実践論文で
今年度最優秀園に選ばれた
世田谷区立希望丘保育園さんの実践発表会に参加しました。

子どもと話し合って園庭に虫が集まる「のっぱら」をつくり、
子どもの探究や探究を支援する職員の姿が報告されました。

保育士のときに園庭に雑草を残してほしいと園長に嘆願し続けて
実現できなかった私には、うらやましい限りの実践でした。

家のまわりや公園では子どもが土も掘れない、草もちぎれない
という地域が多い中で、園庭にちぎっていい草がある、
虫が来る原っぱがあるのは何と豊かな環境でしょうか。

発見は、園庭の端に雑草を残すこと以外にも、
畑や花壇のような小さな雑草園をつくれるということでした。

園庭の一部に、虫が来る野菜を植えることがありますが、
雑草園では、花壇や畑以上に子どもが関わる頻度が高くなります。

園庭の一部に雑草を生やすのは、
木を植えるよりも取り組みやすい環境づくりですね。
また、子どもが虫と関わり探究する姿は、
大人から「子どもの学び」が見えやすいため、
子ども主体の学びに軸を移すきっかけにもなるでしょう。

詳細は、ソニー教育財団さんのホームページでご覧ください


実は、一番興奮したのは、
希望が丘保育園さんの二階は東京シューレで、
三階は若者の交流居場所だということでした。
いやあ、こんな複合施設ができているなんて
保坂市長、さすがです!