マルチ能力理論と環境の構成2016/11/17

保育者のもつ専門性を理論化するのが私の研究テーマ。
環境構成に続いて、対人援助の原則の理論化を進めています。
今は研究成果をモデル研修によって保育者が活用しやすい理論へと
洗練しているところです。

研究は、子ども・保護者・実習生や同僚との関わりがテーマなのですが、
なぜか環境構成についての意見が集中するのが、このスライド。

参考: トーマス・アームストロング、マルチ能力が育む子どもの生きる力、小学館、2002、ハワード・ガードナー、多元的知能の世界、日本文教出版、2003

自分とは違う他者を援助するのが保育者の役割。
子どもたちは、それぞれが保育者とは違う人生を生きていく。
人は、それぞれが異なる能力をもち、異なる強みをもっている。


それをわかりやすく説明するために、
子どもって興味が違いますよね、と図に例を一つ二つ書いています。
すると最後のアンケートで、
「多様な能力に合った多様な環境を準備したい」という
意見が多く見られます。

そこで、授業でマルチ能力理論図を使った環境構成の演習をしてみよう
と思いつきました。
学生時代に、発達に合わせた環境構成に加えて
興味関心に合わせた環境構成を体験しておくことで
教材研究の幅が広がるかもしれません。

保育実習室にある玩具や遊具、素材、
そしてカタログから
強みを伸ばす環境を考える演習がいいかも。


ああ、でもどの授業内容を削ることができるか、そこが問題です。
時間には限りがあり
何かを入れると何かを削らないといけない。

保育と同じですね。