げ・ん・きに連載、松井和氏の「親心を育む」 ― 2013/05/10
園と家庭をつなぐ げ・ん・き 137号 (エイデル研究所)が届きました。

ありがたいことに、「げ・ん・き」には、環境構成の「理論」を連載させていただいています。
先日の授業でも学生に、「保育には正解はない。けれど原則はあります。理論は、実践の骨組みです。理論という軸をもつことで、保育者はより自由な実践をすることができるのです」と熱く語ってしまいました。(学生たち、なんか堅物の教員がやってきたと思っているだろうなあ・・・)
私が理論を書けるのは、「げ・ん・き」が読み物中心の雑誌だから。園でこの雑誌を見かけると、(おっ、この先生は本が好きだぞ!)と思ってしまいます。
さて、私が「げ・ん・き」で、いつも一番最初に読むのが、松井和氏のエッセーです。
松井和氏は、こどものともを創刊された松井直氏のご子息であり音楽家です。
実は私、松井和氏の講演を、福岡で三回、聞いたことがあります。その内二回は、講演の主催者側として。
主催した一回目は、専門学校の学生たちが「ぜひお話を聞きたい」と手紙を書き、実現した講演会でした。
もう一回はひだまりの会で企画した子育て中の親向けの講演会でした。中央市民センターの大ホール中が爆笑につぐ爆笑。講演が終わった後、ママたちが背筋をぴんと伸ばし、はれやかな顔で帰っていく姿が忘れられません。松井氏の講演は、社会から取り残されたような不安を抱きやすい専業主婦に、誇りと自信を与えてくれる内容なのです。私は、子どもを預けて外で働いた母ですが、やはり手をたたいて大笑いしました。(人によっては違うらしいです)
今月のエッセーも、松井氏が吹く尺八の音のように、腹の底にずっしりと響いてくる内容です。
私は、家庭養育の現状から、親が家庭で子育てをすれば、自然に親子がかかわりをもつというのは、もはや幻想にすぎないのではないかと思うことがあります。松井氏は、園による保育と家庭養育をつなぐ実践として保育体験を勧めておられます。
明日から保育学会。うれしいことに福岡市の中村学園大学です。