顔のケガが増加? ― 2013/09/23

日本保育協会保育科学研究所学術集会に、G3(保育環境委員会)のメンバーが昨年度行った「乳児保育におけるトラブルの要因とその解決に関する研究」(研究代表者:森本信也、共同研究者:田中哲郎、大西宏幸、志賀口大輔、辻健二、落合陽子、三角岳生、浅香聡彦、堀昌浩、吉岡伸太郎、竹内勝哉、永瀬時久、相沢康夫)の発表を聞くため参加してきました。参加できたのは日曜日だけですが、学びの多い一日となりました。
配布された資料に、2010年4月~13年3月までの保育園での事故分析の資料がありました。保育園児等傷害保険に加入する3,571園の事故件数は、6,900件(園児および職員)。3年間で平均事故件数は1.93件という驚くべき数字です。かつ97%が通院の軽傷。(日本興亜損保公務部医療・福祉法人化「保育所の事故事例・統計」日本興亜損保,日本保育教保育科学研究所第3回学術集会、2013)
各園の園児数を平均90人と考えても、身体機能や注意が未熟でケガをしやすい乳幼児ばかりを保育していながら、保険が下りるケガが大変に少ない。これは誇るべき数字だと思いました。ちょっと古いですが、6歳までの子どもの医療機関の受診を必要としたケガや事故を経験した子どもの割合は31.3%という数字があります。(国立成育医療センター研究所成育政策科学研究部)
気になったのはケガの部位が、顔面のケガが第一位であり、34.96%であること。手指が8.42%、下肢が6.54%と比較しても、手やひざをつくよりも顔から転ぶ子どもが多いことが推測されます。最近予測がつきにくいケガをする子どもがいると聞いたことがあります。20センチの高さから飛んで足を骨折した子どもは、2歳まで外遊びに行ったことがなかったそうです。入園までに、発達に必要な動きを経験していない子どもに対して、不足した経験を保育で補い、その安全を守ることは大変なご苦労だと思います。
小学生では、1978年には顔のケガが62,677件であったのが、2007年には110,931件と二倍近くに増加しているというデータがあります。(独立行政法人日本スポーツ振興センターの統計報告:孫引きですみません。子どもの体力及び運動能力の向上に関する研究 平成20年度神奈川県立体育センター研究報告書『子どもの体力及び運動能力の向上に関する研究』神奈川県立体育センター指導研究部 スポーツ科学研究室)
子どもが顔にケガをすると、保育者も保護者も傷が残るのではないかと心配することでしょう。それが増えているとするならば、事前にそのことを保護者に伝えておく必要があるかもしれません。
大会では、今以上に事故を減らしていこうという園長先生方の強い責任感を感じました。また「安全であるべき保育園という物語がマスコミから流されている」という発言には考えさせられました。保育園や幼稚園は、注意力が未熟な乳幼児が集団で活動する場であり、小学校並みの30~35人の子どもを一人の保育者が見守る人的配置であり、家庭よりも活動的な日中の時間を過ごし、教育的意図をもって家庭よりもダイナミックな遊びをしているのですから、家庭よりケガや事故が起こる可能性が高いと考えることが妥当です。
保育者は、保護者に乳幼児期は小さなケガをしながら育つ時期であることを事前に伝えると共に、ケガから体を守る子どもに育てるには、テレビやドライブやベビーカー等、子どもの運動を奪う時間を最小限にして、子どもが園でも家庭でも発達に必要な動きを経験できるように伝える必要性がありますね。
保育士(保育所)の45の技術リスト ― 2013/09/19

日射しは夏ですが風は秋。
保育士の技術といえば、音楽・図工・体育と言われたのは昔の話。保育士養成では、科目名も「保育表現技術」となり、その科目では環境構成も教えることが示されています。
私は保育士のミニマムなコンピテンシーと45の技術を抽出しましたが、出版はまだ先になりそう。授業や研修で配布するためにA4一枚の印刷バージョンが必要な方は、コメント欄にアドレスを入れていただければ、添付ファイルでお送りいたします。(コメント欄は公表されません)
関係形成
1子どもをかけがえのない存在として尊重する
2すべての子どもに豊かな愛情を持って接する
3応答的に関わる
4あたたかな雰囲気で接する
把握
5子どもの発達段階を把握する
6子どもの生理的欲求を把握する
7子どもの感情や興味を把握する
8個と集団に注意を向け把握する
9子どもの環境を把握する
計画策定
10ねらいを設定する
11子どもの経験を想定する
12ねらいを活動(遊びと生活等)に展開する
13経験を助ける環境構成を計画する
環境構成
14子どもに合わせて用品を選択し準備する(生活場面)
15子どもと活動内容に合わせて生活の空間を構成する(〃)
16人的環境として自らの行動を調整し場の雰囲気を作る(〃)
17子どもに合わせて玩具や教具等を選択し準備する(遊び場面)
18子どもと活動内容に合わせて遊びの場を選択し構成する(〃)
19人的環境として自らの行動を調整し場の雰囲気を作る(〃)
モデル
20行動のモデルを示す
見守り
21子どもの主体的な活動を見守る
22子どもの健康と安全を守るために見守る
23個々の子どもと集団全体を見守る
24子どもに注意を向けながら雑事を行う
直接援助・指導
25ミルクを適切に飲ませる(生活場面)
26離乳食を適切に食べさせ自立を支援する(〃)
27幼児食の自立を適切に支援する(〃)
28睡眠の自立を適切に支援する(〃)
29排泄の自立を適切に支援する(〃)
30着脱・清潔の自立を適切に支援する(〃)
31抱く,歩行を適切に支援する(〃)
32子どもの気持ちを受け止める(遊び場面)
33子どもと話し合う(〃)
34集団に対して説明をする(〃)
35遊びのコツを伝える(〃)
36遊びのルールを伝える(〃)
37質問をし子どもの思考や言語化を助ける(〃)
38子ども同士の関係を援助する(〃)
39必要な子どもに援助を行う(〃)
日課管理
40毎日同じ日課を繰り返し行う
41子どもの様子によって日課を変化させる
記録・評価
42記録を作成する
43保育を振り返り評価を行う
連携
44チームワークを大切にし協力し合う
45記録・連絡・報告を行い,情報を共有する
TOKYO保育園フェア ― 2013/08/30
47の法人がブースを並べ、ステージでは保育者の体験談や、抽選会などもある学生向けのイベントです。保育者不足のため、今各地でこういうイベントが始まりましたね。就職スーツに身を包んだ学生さんや、普段着の学生さんたちにまじり、各保育園ブースを見てきました。園を新設するという法人も多く、今年の求人は50名程度と書かれたブースもいくつかありました。
各保育園の保育の写真見放題、パンフレットいただき放題、先生から保育内容や待遇を説明していただけるという大変贅沢な内容で、私は約束の時間をすっかり忘れて、先生方に質問ばかりしていたのでした。楽しい~~~。もう来年は最初から最後までいるし。

園のパンフレットは、基礎演習の学生たちとも一緒に見ようと思います。
ビタミン剤が欠かせない今日この頃。このブログをご覧いただいている先生方も、どうぞご自愛くださいね。
教育・保育は、教えられない・・・。 ― 2013/07/27
さて、子ども・子育て会議の会議内容が続々と更新されています。
幼稚園教諭の一種免許取得を国が促進する方向性は着実になりそうですね。

一体化で、いつも議論になってきたのが「教育」と「保育」の定義。
これまで、保育学上、
教育+養護=保育
幼稚園の学校教育=保育
であったわけです。
保育士・幼稚園教諭を養成している養成校の教員であれば誰でもそう教えているでしょうし、幼稚園も保育園も「保育」を行っているために日本保育学会が成立していました。「保育・教育」と表現した保育原理のテキストはないはずです。
「教育」と「保育」を並列で使うのはおかしいという意見のなかで出てきたのが、「学校教育」と「保育」。
教育と保育が並列で並べられると、理論的に説明が難しくなりますが、学校教育と保育が並列に並べられると、もっと意味不明で、学生に説明ができません。
「教育・保育」は、「りんご・果物」が並んでいるみたいでおかしいし、「学校教育・保育」は、「果樹・果物」みたいで、もっと気持ちが悪い。「学校教育」と並列で並ぶことができるのは、「児童福祉」しかないでしょう。すべての幼児期の子どもに「学校教育・児童福祉」を!これならスッキリ。「幼稚園と保育所と子育て支援の機能を併せ持つ」これもOK。
子ども・子育て支援法における「保育」「教育」の意味について、無藤隆先生は次のように説明されています。
「『教育』とは、教育基本法第六条第一項に規定される学校で行われるものであり、満3歳以上を対象とします。それは実際には、学校教育法第一条で規定される学校の一つである幼稚園と、認定こども園法で規定される幼保連携型こども園が該当します。幼稚園型認定こども園はもちろん幼稚園であるのでそこに入ります。『保育』とは児童福祉法第六条の三第七項に規定するということです。家庭で世話をできない場合に保育所などで一時的に預かる制度の規定になっています。『家庭において保育を受けることが一時的に困難』という言い方をしていますから、その『保育』とは家庭での養育を指し、それと同種のことを保育所で行うという意味に理解されます」。
「学校教育法」の一条校である「学校」で行われる機能を「教育」と呼び、児童福祉法で「家庭の養育」と「一時預かり事業」に規定されている機能を「保育」と呼ぶ。つまり、学問上の「保育」「教育」の意味とは違い、法規上の言葉の解釈を使っていることが説明されます。しかし、家庭の養育と、一時預かりと、児童福祉施設で行われる集団の保育を、同じ「保育」という言葉で表現することには無理があります。
次回の会議では、委員の指摘によって、「保育」の定義が資料に出されるはずです。
一体化の議論を見ながら、学問の意味はどこにあるのだろうかとぼんやり考えています。議論に耐えうる保育理論と、流行に左右されて言葉を変節させない保育者を育てたい、と改めて思います。

(以前、I沢さんから送っていただいた写真です)
ひだまり通信手書きバージョン ― 2013/07/15
浜松市市民協働センター(浜松駅から徒歩8分)に移転して、3か月たったここみひろばの様子です。
このおだやかな空間に、親子とスタッフが加わると、いきいきとした空間になります。

ママスタッフたちの活躍が素晴らしくて感激しました。また、それを支えるベテランスタッフたちも、安定感が増していました。
外遊びやまちづくりなど、ほんとうの支援をまち全体へ拡げていこうとする姿勢に、ただただ感心するばかりです。
赤ちゃんの保護者が利用しやすい空間は、子育て支援のモデルですね。
これから子育て支援を始めようとする団体には、ぜひ見学をお勧めします。(うなぎと舘山寺温泉もセットで)。

さて、ひだまり通信の手書きバージョンを、ここみ広場を運営する浜松の未来を育てる会のホームページ/子育てのコツに置かせていただきました。チャイルド社から出版された書籍「ひだまり通信」の元となった手書き通信です。出版された本には入っていないものなどがあります。子育て支援のお便りなどに使ってくださいね。 (高山静子「ひだまり通信」浜松の未来を育てる会ホームページと明記をお願いします)


子どもは人とのかかわりだけで育つという誤解 ― 2013/06/13
子ども・子育て会議の第二回の会議内容をやっと見終わりました。
全国どこからでも、こうした会議の動画と資料を見ることができるとは、いい時代です。
内閣府 子ども・子育て会議のホームページ
第二回の会議では、私も問題を感じていた点を、柏女霊峰委員がご指摘下さり、とてもありがたく思いました。
柏女委員の資料から
「子どもの育成活動が子ども・子育て支援法のサービスから抜け落ちていることは大きな問題であり、児童厚生施設(児童館、児童遊園)の整備並びに、現在、制度のなかに組み入れられていないプレイパークなどの民間活動についても、すべての子どもの育ちを支援する観点から整備目標等を設定すべきである」
なぜ児童館や児童遊園、プレイパークなどの視点が落ちるのか、それは、昨年の会議から「子どもは、家庭と学校と地域の人との関わりで育つ」との前提で、話し合いが行われているためではないかと思いました。地域での「人との関わり以外」が、すっぽりと落ちているのです。

第二回の基本指針案には、「子ども・子育てを巡る環境」として次のように示されます。
「核家族化の進展や地域のつながりの希薄化により、祖父母や近隣の住民等から、日々の子育てへの助言、支援や協力を得ることが困難な状況。また、現在の親世代は、自らの兄弟姉妹の数も減少しており、自身の子どもができるまで赤ちゃんと触れ合う経験の乏しいまま親になる保護者が増加しているなど、子育てを巡る家庭や地域の状況が変化」。子育て支援の研究者たちは、この記述に納得できるでしょうか。
「子どもの育ちを巡る環境」としては、「さらに、少子化により、子どもや兄弟姉妹の数が減少し、乳幼児期に異年齢の中で育つという機会も減少しているなど、子どもの育ちをめぐる環境も変容」とあります。子どもの育ちをめぐる環境の変化も人間関係が取り上げられています。「など」の二文字に、日本生活体験学習学会、日本子ども社会学会、日本子ども環境学会等で積み上げられてきた知見が、含まれているのかと思います。
昨年の会議資料には、「家庭と園・学校」を合わせて、「子どもの生活」と示した図がありました。

「子どもの生活」を図で示すとすれば、以下のように考えられます。(太枠が要領の範囲、家庭教育には乳児院、児童養護施設等を含む)

子どもたちは、家庭、地域、学校・施設で、教育を受けています。今、国では、家庭というインフォーマルな教育をとり上げ議論しているのですから、地域での遊びやその他の教育も同様に取り上げ認識した上での議論が必要です。
家庭では、主に、基本的な人との信頼関係と安心安全の欲求と、食事、睡眠の基本的欲求の充足が得られます。しつけと呼ばれる社会で生きていくためのルールも、主に家庭で得ます。
地域と園では、主に、身体運動を伴う遊びの経験と多様な人間関係が得られます。乳幼児期の遊びは、好奇心と運動という基本的欲求を充足するとともに、環境を認識し、環境に合わせた能力を獲得する学習です。保育所や幼稚園は、保育者による意図的・計画的な遊びであり、地域での遊びは完全に子どもが主体となる遊びです。
公的な図書館や公民館等でも子どもは経験による学習をしています。社会教育団体、スポーツ団体、宗教団体、子どもに関するさまざまな活動団体によっても、子どもの教育は行われています。地域社会で子どもが得ていることは、人との関わりだけではありません。また家庭と地域では、教育産業・スポーツ産業による教育も盛んです。
子どもを育てているのは、このような目に見える教育ばかりではありません。教育的な意図が含まれない「隠れたカリキュラム」によって、子どもたちはさまざまなことを学んでいます。子どもたちは、住宅の環境、道路、街並み、公園、映像メディア、玩具、本、雑誌など、自分を取り巻く環境に影響を受けます。子どもがどんなものを見て、どんな音を聞いて、日々どんなことを感じとっているのか、五感と身体を通した経験から、子どもの心は育まれていきます。とくに子どもの言葉と行動は、親や教師よりもテレビ番組から得るものが多いでしょう。
子どもが置かれた環境によって、子どもの経験(遊び)は制限を受け、保護者が置かれた環境によって、保護者の子育ての方法は影響を受けます。親が、理想的な関わりを持ったとしても、身体運動を伴った遊びができない子どもは、運動という基本的欲求を充足することができません。利益優先で作られた狭く、壁や床が薄い賃貸住宅では、家の中で子どもを遊ばせることすら制限しなくてはなりません。子どもが安全に遊ぶことができる公園も児童館もない地域が多くあります。公園があっても、子どもがそこへアクセスできる安全な道路が確保されているとは限りません。地域環境を貧しくして、ゲーム産業や教育産業でカバーする方向性では、家庭間の格差が拡大するため、すべての子どもを健やかに育てるという国の方針と矛盾します。
散歩に行くことができず自然物にふれることができない園、外で遊べない園、狭い部屋にたくさんの子どもを無理やり入れた園では、どんなに専門性が高い保育者がいても、子どもたちを健やかに育てること、子どもに学童期以降の抽象的な学習の基礎である五感と身体運動を伴う経験を積ませることは困難です。
子どもは、人との良いかかわりがあれば育つと前提におかれてしまうと、狭い保育室も、子どもが働きかけるものがほとんどない保育室も、大人数のクラス集団も、許容されてしまうことになりかねません。
「乳幼児期の子どもにとっては遊びが学習であり、その遊びは、家庭・地域・園(学校・施設)で経験する」、「子どもは、環境との相互作用を通して学ぶため、人、自然、物、情報等の質と量が重要である」。この二点が、乳幼児期の子どもの健やかな育ちを考える上で、はずせない基本理念であると思います。
乳幼児期には、発達段階に則した環境が重要であること、身体運動、感覚を伴う直接経験が重要であること、応答性の高い環境が重要であること、個による発達段階の差異が大きく個別性に配慮した保育が必要であることなど、保育の原則を前提にすることで、子どもの育ちを保障する保育環境はどのような環境か、どのような支援が必要か、が見えてくるでしょう。
今、西垣通の「集合知とは何か」を読んでいます。「子どもは人との関わりのみで育つ」という情報が流布しやすい状況では、保育学の専門知が役に立つ場合もあるのではないか、と思う次第です。
ああ、理屈っぽくってごめんなさい。父が幼い私に、「黙れ、しゃべるな、うるさい」と言い続けたわけです。
子どもが歩ける道づくり ― 2013/01/30
腫れた足を冷やしながら、道で転んだぐらいでこんなに痛いのに、鋼鉄の車にはねられた人はどれだけ痛いだろうと想像していました。
浜松では、小学生がヘルメットをかぶっている姿を見かけることがあります。
ある小学校では、下校時に「自分の命は自分で自分で守る」と唱和するそうです。
子どもの命を守るためにとても大事なこと、でも悲しいな。
白い線が引かれただけの歩道を歩く小学生の真横を、大きな鋼鉄の車が通りぬける光景は見ていて苦しい。 悪代官が、そこのけ~っとばかりに、馬に乗って民を蹴散らして走り去るのと同じように見えるのは私だけ?
車中心のまちづくりが当たり前のこの国で、人に優しいまちのハードを提案し広げようとしている人たちがいます。
九州で夢アイディアまちづくりの提案のコンテストを主宰するのは、建築コンサルタンツ九州支部
http://www.jcca.or.jp/kyokai/kyushu/
私も「子どもが育つまち」を書いて応募しました。
国土交通省 国土技術政策総合研究所 道路研究部 道路空間高度化研究室
人が優先のコミュニティゾーンを形成するためのさまざまなアイディアが写真で掲載されています。
「スピード下げろ」とか「制限30」なんて書くよりも、道路にバンプ(盛り上がり)や狭さく(狭い場所)をつくることで、車のスピードを自然に下げることができます。これって保育の環境構成と同じですね。
国土交通省コミュニティ・ゾーン形成事業
コミュニティゾーン形成の必要性と事例が端的にまとめられています。
歩行者の死亡事故の約6割が自宅から500メートル以内とは。ちょっとこわい。
世界交通事故犠牲者の日フォーラムでの津田美知子氏の講演記録
オランダのボンエルフのことを私は千葉大学の木下勇先生のお話で知ったのですが、このキーワードで検索していると、この方の講演記録が出てきました。公共空間、まちのハードは、人の行動に影響を与えるにも関わらず、とにかく情報不足です。
我が国の子どもの成育環境の改善にむけて-「成育空間の課題と提言(2008)」の検証と新たな提案
日本学術会議 心理学・教育学委員会・臨床医学委員会・健康・生活科学委員会・環境学委員会・土木工学・建築学委員会合同 子どもの成育環境分科会 平成23年
「ほんとうの豊かさは、ほのか、かすか、わずかのなかに」という話は、ガイヤシンフォニーの中だったか。
もっと速く、もっと便利にの大規模公共事業から、身近な地域の暮らしの質を高めるための公共事業へ。
年を重ねても、子どもの命を守るための歩道の確保や、子どもを健やかに育てるための遊び場の確保を最優先できる市民でありたいものです。
と書いていたら、スローライフの本たちを読みたくなってしまった。
転んで今足をひきずっているので、歩き方はスローです。
って別に、このブログを書くために転んだわけではありません・・・。

特別な支援を必要とする子どもが9.8% ― 2012/12/10
文部科学省の調査結果のPDFファイルは以下のアドレスから。
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/material/1328849.htm
調査期間は平成24年2月~3月。調査対象は全国(岩手、宮城、福島の3県を除く)の公立小中学校の通常の学級に在籍する児童生徒(小学校35,892人、中学校17,990人)
担任教員が回答した内容から、知的発達に遅れはないものの学習面又は行動面で著しい困難を示すとされた児童生徒の割合は6.5%。平成14年の調査では6.3%でした。
校種別にみると小学校は7.7%、中学校は4.0%。
学年別では、小学校一年生が9.8%、三年生が7.5%、六年生が6.3%。
この数字からは、学級によっては机に座って先生の話を聞く形式では、授業が成り立たない場合もあるだろうと推測されます。教育・福祉のインクルージョンが進められ、今後ますます子どもの多様性の幅は広がってくるでしょう。教育者は、これまでの教育方法に加えて、多様性の幅が広がっても個々の学びを確保できる方法を持つ必要性があります。
それで思い出したのが、この本。

人間には多様性があり、すべての子どもが個別のニーズをもっていることを前提に、その子らしい学びを促進する教育が解説されています。フリーサイズの教育を、オーダーメイドの教育にすることで、排除される子どもと自尊心を削られる子どもが減る可能性が示されます。
保育所では、障がいのある子どもの在籍率も高く、福祉ニーズをもつ多様な家庭の子どもが入所し、かつ乳児も在籍することから子どもの多様性の幅が大きく、その幅に合わせた生活と遊びを通した教育の積み上げが行われてきました。
たとえば、食事の時間はある程度の幅をもたせることで、行動が遅い子どもや障がいがある子どもの行動が問題になりにくくなります。食事の量は子どもによって違っていて当たり前なら保育者は苦しみません。発達に合わせて012歳は発表会をなくして自由参加にした園もあります。子どもの発達段階をよく見極め、自分の体に染みついた「皆さん、ご一緒に」の感覚を捨てることで、子どもに無理をさせなくていいし、保育者も楽になる。このことを先進的な保育に取り組む先生方から学ばせていただきました。
特別な支援を必要としている子どもに対する支援の専門性には、「子どもの多様性の幅に合わせた活動や教材を選択し、時間や空間の環境を準備すること」が考えられます。教育内容のインクルージョンです。これは保育所の保育者に不可欠な専門性ともいえますね。
多様性の幅に合わせた教育内容の選択は大学教育も同じかもしれません。私も日々意識を改めなくては。

大学の子育てひろば ― 2012/12/03
厚生労働省 地域子育て支援拠点事業
最近、保育者を養成する大学でも、この事業委託を受けて、ひろばを開くところが増えてきました。
どれぐらい増えたのだろうと、ネットで検索して、ひろばを運営している大学・短大をリストアップしてみました。(リストは保育者養成機関のみです。看護師や栄養士を養成する大学でも子育て広場を行っているところがありました。) 市と大学のホームページの掲載情報を参考にしましたが、もしも間違っている場合にはお知らせくださいね。
(1)行政から事業受託を受けて運営している大学・短期大学
a.地域団体が運営し大学と協働で開く広場
京都市 まきしま絆の会 京都文教大学 ぶんきょうにこにこルーム
b.大学直営の広場
函館市 函館短期大学 函館短期大学 つどいの広場
熊谷市 立正大学 社会福祉学部 子育て支援センター「ベアリス」
高槻市 平安女学院大学 平安女学院大学“どんぐりの森”
市川市 昭和学院もこもこ・こどもセンター 昭和学院もこもこ・こどもセンター
横浜市 関東学院 親と子のひろばおりーぶ 関東学院 親と子のひろばおりーぶ
日進市 名古屋学芸大学 子どもケアセンター
松山市 学校法人聖カタリナ学園 カタリナ子育て支援ひろば「ぽけっと」
松山市 学校法人松山東雲学園 しののめ広場「たんぽぽ」
神戸市 甲南女子大学 甲南子育てひろば
神戸市 神戸大学 のびやかスペースあーち
神戸市 神戸松蔭女子学院大学 子育て支援フリースペース「まつぼっくり」
神戸市 神戸親和女子大学 子育て支援センター「すくすく」
神戸市 神戸常盤大学 子育て支援センター「子育て広場 えん」
西宮市 関西学院子どもセンター 地域の子ども・子育て支援事業 さぽさぽ
西宮市 武庫川女子大学子育てひろば 武庫川女子大学子育てひろば
西宮市 夙川学院短期大学 しゅくたん広場
藤井寺市 大阪女子短期大学 子育て支援ひろばユッタリユッタリ
奈良市 奈良佐保短期大学 子育て支援センターゆめの丘SAHO
奈良市 学校法人 奈良学園 奈良文化女子短期大学 ぶんタン
福岡市 西南子どもプラザ 西南学院大学 早良区子どもプラザ
(2)ひろばを自主事業として設置している大学・短期大学
瀧川市 國學院大學北海道短期大学部 子育てサロン「ありす」
札幌市 札幌大谷大学短期大学部 子育て支援センター
札幌市 札幌大谷大学 おんがくるーむ
札幌市 光塩学園女子短期大学 子育て支援室「マンマ」
上田市 上田女子短期大学 子育て支援活動「どんぐり広場」
前橋市 明和学園短期大学 明短子育て広場マンボウ
千葉市 千葉明徳短期大学 ほっとステーションたいむ
東京都 東京都市大学 子育て支援センターぴっぴ
東京都 東京家政大学 森のサロン
小平市 白梅学園大学 白梅子育て広場
相模原市 和泉短期大学 子育てひろば「はっぴい」
各務原市 中部学院大学 ラ・ルーラ(子ども家庭支援センター)
浜松市 聖隷クリストファー大学 子育てひろばたっくん
浜松市 浜松大学 親子教室「ポッケ」
静岡市 常葉学園短期大学 子育て広場・とことこ広場
奈良市 帝塚山大学 子育て支援センターまつぼっくり
箕面市 大阪青山大学 子育て支援室
尼崎市 関西国際大学 子育て支援センター「チャッピー」
津市 高田短期大学 おやこひろば たかたん
広島市 広島文教女子大学 子育て支援 ぶんぶんひろば
和歌山市 和歌山信愛女子短期大学 子育て広場
新見市 新見公立短期大学 にいみ子育てカレッジ内ひろば
倉敷市 倉敷市立短期大学子育てカレッジ 子育てカレッジ・倉短ひろば「くららっこ」
ひろばを開く大学、増えましたねえ~

保育士養成校は、平成24年4月現在 594校。こちらも急増中です。
「ひだまり通信」がネットで読める!? ― 2012/10/01
そんな折、ながさき子育て応援ネットから「ひだまり通信」をホームページに掲載したいというお申し出がありました。
元々「ひだまり通信」は、保育園や子育て支援の場で配布できるように文化庁の『自由利用マーク』をつけている珍しい本なのですが、ホームページへの掲載はお断りとしていました。

これが自由利用マーク 学校教育OKもあります。
でも、全部じゃなければ別にいいんじゃない、といつものいい加減さで出版社に相談。チャイルド本社さんも、イラストレーターの藤原ヒロコさんからも、「いいんじゃないですか」とOKが出て、限られたページですが掲載されることになりました。
「ひだまり通信」の初版の帯には、「な~んだそうだったのか~」と、ママが子どもを抱きしめるイラストを、編集者の小川未佳さんがつけてくださいましたが、親が心配したり腹を立ててしまいがちな幼児の行動の意味を解説し、読めば、(なんだ、わが子はいい子なんだ、ちゃんと育っているんだ~)と、安心できるように書いたものです。
コピーフリーにしたのは、地域に子育て支援通信を届けることができる立場にある保育園の先生方や、地域保健師さんたちが、一人っきりでおうちで子育てをしている人に安心を届けてほしいという思いから。子育てって「知る」ことで楽になることがいっぱいありますよね。
これからはスマホで情報を得る人も増える時代ですから、ネットでも読めるように何とかしたいものです。
スキャナーをネットで購入して、ひだまり通信手書きバージョンをアップできるように準備中。
・・・河村さん、桑田さん、助けて。
