保育者の専門性第四弾が出版されます2024/09/08

大変にお待たせしました。
保育の専門性シリーズ第四弾
「子どもの把握と理解」がやっとやっとやっと出版となりました。


この本の主な特徴は4つ。
1.子どもを理解する前に、把握することの必要性を示したこと。
2.子どもの「心」以外を把握し、理解する視点を示したこと。
3.記録と話し合いよりも、日常の保育のなかで子どもを把握する方法を示したこと。
4.援助の方法として、関わり以外の方法を示したこと。

特に、保育者の記録の負担を増やし、
推測で子どもを理解したつもりになるトレーニングが
保育者に推奨されている現状を何とかしたいと、
研究を続けてきました。


学びのない振り返りが推奨されるのは、
保育は人間性でできる仕事だと誤解されているから。

保育者自身が、独自の専門性に気づき、
それらが養成・研修されるようになれば、
保育の質は格段に変わることと思います。


質問会を行います2022/06/19

この10年、保育の環境づくりに関する本がたくさん出版されましたね。
とくにここ数年は、さまざまな園庭づくりの本が出ていて、ワクワクしながら勉強しています。

ただ残念なことに、まちの大型書店では保育の環境構成に関する本には出会えません。書店には、環境構成のコーナーはありません。保育の質を高めることができる専門性の高い本が出版されても、保育者の皆さんの手元に届かないことをひたすら残念に思っています。

さて、今年は「オンラインライブ保育講座」の講師の順番が私に回ってきましたので、テーマを「保育環境について何でも質問会」としました。全部質問会にしたかったのですが、一応少しだけ講義をします。
90分ですし質問にすべてお応えすることは難しいと思いますが、質問の共通性を見つけながらお話できればと思っています。私にお応えできる範囲で実践を紹介したいと思います。

2022年7月23日(土)14時~15時30分


環境を構成しはじめて20年以上のベテランの先生でも、(環境づくりは難しい)と悩みがなくなることはありません。
それは、環境の構成には前提となる専門知識と技術が多いためです。

「改訂環境構成の理論と実践」郁洋舎 p38

保育の質を高めるためには、物的環境のみを完璧にしようと追求するよりも、ある程度環境をつくったら、次は他の専門性を高めることがよいと思っています。たとえば物的環境を改善して7割上手くいくようになったら、次は時間の環境、そして次は人的環境、それもできたら文化の質を高める。このように保育の全体が高まるように、質のマネジメントを行うのはどうでしょうか。

今回は物的環境を中心にします。

第41回園庭研究会2019/07/19

子どもの顔がイキイキと輝くのは、何かに挑戦しているとき。
子どもが挑戦できる環境をつくりたい、でもケガはさせたくない。
保育者の心は、子どもの育ちの支援と安全との間で、揺れ動きます。

今、園庭や室内に置かれている大型遊具には、保育者が安心して見守ることができないものが多くあります。
そのため、遊具の使用を制限したり、保育者がハラハラと見守ったりせざるを得ません。
私自身、園庭にいるときには、子どもの安全を守るために神経を張詰めていました。

子どもが挑戦でき、保育者が安心して見守ることができる環境
に取り組んでいるのが、おおぞら教育研究所主催の園庭の研究会です。
今回のテーマは、環境改善のプロセス。環境改善のなかで、何が変わっていくのか、
先生方から学びたいと思っています。





まだ女満別空港行きの飛行機と定員には、少し空きがあるそうです。
子どもの挑戦と、保育者の安心が両立できる環境を一緒に見に行ってみませんか?

積木の研修会に参加してきました2016/09/10

和久洋三先生の積木研修があると教えていただき、8月の土日に参加してきました。
第2回遊びの創造教育全国大会~とことん積木で遊んでみよう」。会場は、駒込なかよし幼稚園さん。

基本コースの分科会で作ったグループ作品

和久洋三先生の講演、幼稚園・保育園の実践発表、高村明良先生、鈴木まもる先生の講演、積木で遊ぶ分科会が二回と、とても充実した研修内容でした。実は、和久先生のお話を伺うのは初めてです。生涯をかけて積木を追求し実践された先生です。限られた講演時間で何を語られるのか、とても興味がありました。

和久先生は、フレーベルの思想、和久積木の「つながるかたち」の意味、子どもを信じることなど本質的な内容を自然体で話をされます。フレーベルは積木によって世界の本質を伝え、子どもの最も美しい生命が湧き出てくると考えました。和久先生は、その本質を「関係性」「創造性」と表現されました。つながりと創造と調和で私たちの命が生まれ、宇宙が形作られている、すべてがつながりあい成り立っている、生きるとはそれだけで美しいことだと、フレーベルの本を読んだときのような感動を味わいました。

和久先生のお話と共に、深い思考に誘われたのは、東京都全国高等学校長協会の高村明良先生のお話でした。視覚障害のある小中高校生向けの科学イベントや、算数の授業で和久積木を使った授業実践から「さわってものを考える」ことについての講演です。
視覚に障害のある子どもが形を理解するとき、和久積木の立方体をさわり、そこで気づいたことを話してもらうと、「とがったところがある」、「ツンツンする」、「スーッとしているところがある」、「サラサラのところとザラザラのところがある」のように様々な表現をするそうです。さわることで環境を理解する、手を動かすことによって考える・・・。
ご自身も視覚障害をお持ちの高村先生は、積木をさわって会場に示しながら説明をされます。私は手のひらに積み木の感触を思い浮かべ、手を動かしながらお話を聞きました。この授業は、他の積木では成立しません。教材のもつ力を考えさせられる内容でした。

積木をつなげると辺が消えて、面がつながりをもつ。和久積木ならではですね。

赤ちゃんは、まず目にしたものを手にとろうとし、なめて、また見て、なめて、見てをくりかえして物を認識します。保育では、は突き出た大脳」、「幼児期は身体感覚が伴う経験が重要」など、さわることを重視した言葉がよくつかわれます。しかし、土や水などの自然物にさわる体験は重視していても、抽象化された具体物にさわる体験は、ほとんど意識していなかったかもしれません。パソコンやタブレットが一部の園では用いられ、視覚優位の学びも幼児教育に広がっています。匂いや音、手触り、ずっしりとした重さなど感覚の伴う学びが幼児期には必要です。
日本の教育では、直接体験・具体物の幼児教育から、抽象的な概念操作の小学校教育へといきなり大きな段差を登らせますが、幼児教育や小学校低学年の教育では、この段差を埋める教材が必要です。思い込みや偏見をもたずに多様な教材を探し、教材の本質を見極める姿勢が必要な気がします。

またアイマスクをつけたり目をつぶってさわる活動の際は、気づいたことを言葉にすることを促す、それも保育者の役割であると高村先生のお話から気づきました。あまりに感動したせいか、偶然にも帰りに高村先生とお会いし、電車までご一緒して直接感謝の言葉を伝えることができました。幸運でした。
 

そして、またまた幸運なことに、最後の抽選会でプレゼントが当たりました。(保育実習室にあります)。
充実した研修会に参加させていただきありがとうございました。保育内容環境の授業にこの学びを活かしていきたいと思います。分科会等でご一緒させていただいた皆様にも様々なことを教えていただきました。ありがとうございました。


研修の環境構成2016/07/17

仕事柄、ホテルに泊まっても、お店でご飯を食べていても、気になるのが環境構成。
ホテルでゆったりと朝食、なんてときにも、
「ここの動線を変えると人の流れが変わるなあ・・・」、
「あそこは並びなさいというアフォーダンスだな」
なんてブツブツ思い、くつろげません。(人のことはよくわかる、悪い癖です)

最近、写真を撮り始めたのが、研修会場の環境構成です。
職務から離れた集合研修は、翌日からの学びと保育の質向上のきっかけ。
全員が目を通すであろう研修案内の内容が、すでに研修です。
研修受講者への思いをもって運営されている研修会は、
入口の案内、イスの距離や向き、演台の位置、空調や照明など環境の構成に気を配っています。
保育室に保育者の思いが現れるように、研修会場にも運営者の思いが現れます。

ある市では、運営を担当する方が無認可の園にも案内を配り、
当日は、参考資料とともに
先生方の手作り玩具が会場にずらりと並べられていて、
(地域全体の保育の質を高めていこう)という責任感の強さに感動しました。
休憩時間には、それらの写真を撮る先生方が多くいらっしゃいました。
(私は写真を撮り損ねました。開始前に撮っておけばよかった・・・)
来場者への心遣いにあふれる研修運営にふれると、会場を後にしてからも感動が心に残ります。

ロビーのウエルカムボード。大分のこどものとも社さんの研修会です。


種類別に並べた玩具やごっこ遊びのコーナー、保育環境の写真の展示もありました。


保育環境を改善するために必要な資料を並べていただいています。

研修は、翌日からの保育を変えるきっかけです
研修講師にできることは、専門職として専門性を自ら高める、そのお手伝いにすぎません。
そのため、研修で新しい人、新しい参考資料と出合うことが欠かせません。
研修内容に関連する参考資料は、研修会場で参加者が手に取って選び、持ち帰れるようにしたいものです。

様々な園の先生方が出合い交流するつながりをつくる工夫は、日本保育協会さんの研修会が参考になります。
300人や500人の研修会であっても、講師には演習を必ず入れるように依頼があります。
司会の方が、講義開始前にお互いの自己紹介を促して、場をあたためてくれることもありがたい。
研修で人がつながりあい、お互いに高め合うことを大切にした運営を行っておられます。

私も、自分が講演会を運営するときには、本屋では目にしにくい参考資料を会場に並べました。写真は16年前。
 保護者向けの「子育てが楽しいまちってどんなまち?」講座で、会場に情報を展示しています。


「私たちひとりひとりにできること」を参加者にポストイットに記入してもらい、報告書を作成し関係各所へ配布しました。

研修会の主役は、参加者。
運営者と講師は、参加者のエンパワメントをめざして講座をつくります。
保育者が、子どもと保護者のエンパワメントをめざしていることとも似ています。 

研修内容は、翌日からの保育の質を高める内容と方法を考えます。
保育で、絵本や新しい活動を提供する際には、
子ども自身の経験と、翌日からの遊びへの影響を考えることと同じです。

研修参加者への思いを、研修運営として展開する先生方は、
きっと子どもの保育でも、同じように思いを形にしていらっしゃるのだろうと想像します。

こどもの環境づくり公開研究会第二弾2015/05/21

日本建築学会の福祉施設小委員会こども施設環境情報収集ワーキンググループ主催の公開研究会第二弾が、浜松市のながかみ保育園で開催されます。

主催者のお一人である東京電機大学の山田あすか先生の、こどもの保育と療養の環境での「環境づくり」の事例などをご紹介する“環境づくりのリゾームサイト”もぜひご覧ください。

6月5日は、児童デイ併設のながかみ保育園、6月6日は、今年の4月に開園したばかりの高齢者施設と併設されたながかみ中央保育園の見学会もあります。

開園する前のながかみ保育園を見学させていただきました。ホールが広い!!今回の設計にも、保育者の知恵が随所に埋め込まれていました。


こちらは児童デイが併設されたながかみ保育園です。


こどものための保育施設を取り巻く状況は変化している。とりわけ,幼稚園・保育所・準認可保育所の従来の区切りを変え,保護者の就労状況等によらずこどもたちがそれぞれのニーズに合った保育を受けることができるよう制度を改革する,いわゆる“幼保の一元化” の本格実施を2015 年4 月に迎えた。
 このような時節において,こどもたちの成長・発達を助ける保育施設やその環境のあり方の本質に立ち返り,「何を目指して」「どのように」環境をつくっていくかを改めて議論し,保育環境に関わる多様な主体で共有することが求め
られる。こうした視座に立ち,当小委員会では様々な事例の視察や現場での議論を重ね,2014 年夏にその成果を発信すべく『こどもの環境づくり事典』を編纂した。
 2015 年2 月に開催された第一回公開研究会では,この本の出版記念も兼ねて,保育・幼児教育の現場の方,設計者,保育環境の研究者(保育,建築)のそれぞれの立場から,保育施設における環境づくりの意義と実践への考えを語り,相互理解の上に立つ環境の向上に資する議論を行った。本,第二回公開研究会では,新たな登壇者をお迎えして保育施設における環境づくりについてお話をいただき,保育と建築,実践と研究の,多角的な視点から議論を発展させる。

日時・会場:
 6月5日(金)
  10 時~ 16 時:ながかみ保育園,
         同分園(児童発達支援事業所ながかみ)見学会
  *10 時,11 時,13 時に分園で見学参加受付
 6月6日(土)
  10 時~ 12 時:ながかみ中央保育園見学会
  13 時~16 時:公開研究会(於 ながかみ中央保育園ホール)
公開研究会プログラム(予定) :
 1)登壇者紹介:山田あすか(WG 主査/司会:東京電機大学)
 2)講演(各20 分): 
  村上 博文(富士常葉大学)
   「趣旨説明:今日のこども施設をめぐって」
  安井聡太郎(子ども建築デザインネットワーク)
   「設計者の立場から」
  野村 弘子(社会福祉法人七恵会ながかみ保育園)
   「保育の現場から」
  高山 静子(東洋大学)
   「保育研究者の立場から」
  藤田 大輔(岐阜工業高等専門学校)
  「こどもの環境づくりのために
    ~設計・保育研究・保育現場をつなぐ」
 3)ディスカッション
 4)まとめ:橘弘志(実践女子大学)
参加費: 会員1,500 円、一般2,000 円、学生600 円 (資料代含む/当日会場払い)
定 員: 80 名(申込み先着順)
申し込み方法:
 事前申し込みが必要です。下記の内容を通信欄に明記し,
【5/29】までに学会HP からお申し込みいただきます。
https://www.aij.or.jp/index/?se=sho&id=1127
 期限後またはテクニカルトラブルの際は下記のお問い合わせメールアドレスまでご連絡ください。
 ①6月5日(金)ながかみ保育園見学会参加の有無
 *参加の場合,参加開始時刻を10 時・11 時・13 時から選んで記載してください
 ②6月6日(土)ながかみ中央保育園見学会参加の有無
 ③連絡先電話番号
 *直前・当日の急な予定変更や確認等,必要な時のみに  用います
 ④連絡先E-mail アドレス
 *見学会の集合場所等詳細は,連絡先E-mail アドレスに  お送りいたします
 
お問い合わせ:
 福祉施設小委員会  こども施設環境情報収集ワーキンググループ
 E-mail: kodomonokankyo@gmail.com

建築と保育のコラボレーション2015/01/29

『子どもの環境づくり事典』を編纂されたワーキングチームの先生方より、研究会へのお招きがありました。

日本建築学会編『こどもの環境づくり事典』青弓社,2014

建築関係の皆さんと共に、保育施設の環境づくりを考えてみたいと思います。

公開研究会 こどもの環境づくり-その意義と実践-


こどものための保育施設を取り巻く状況は変化している。とりわけ,幼稚園・保育所・準認可保育所の従来の区切りを変え,保護者の就労状況等によらずこどもたちがそれぞれのニーズに合った保育を受けることができるよう制度を改革する,いわゆる“幼保の一元化”の本格実施が2015 4 月に迫っている。

そうしたなかにあって,こどもたちの成長・発達を助ける保育施設やその環境のあり方の本質に立ち返り,「何を目指して」「どのように」環境をつくっていくかを改めて議論し,保育環境に関わる多様な主体で共有することが求められる。こうした視座に立ち,当小委員会では様々な事例の視察や現場での議論を重ね,今夏その成果を発信すべく『こどもの環境づくり事典』を編纂した。

本公開研究会では,この本の出版記念も兼ねて,保育・幼児教育の現場の方,設計者,保育環境の研究者(保育,建築)のそれぞれの立場から,保育施設における環境づくりの意義と実践への考えを語り,相互理解の上に立つ環境の向上に資する議論を行う。

 

主 催:建築計画委員会 施設計画運営委員会 福祉施設小委員会(協力:こども環境学会)

日 時2015 2 14 日(土)14:0016:30

会 場:東京大学本郷キャンパス工学部1 号館15 号教室

<プログラム(予定)>

主旨説明:藤田大輔(岐阜工業高等専門学校)「今日のこども施設をめぐって」

主題解説

1. 設計者の立場から   井上 寿(環境デザイン研究所)

2. 保育の現場から   鈴木 真廣(社会福祉法人わこう村 和光保育園)

3. 保育研究者の立場から   高山 静子(東洋大学)

4. こどもの環境づくりのために〜設計・保育研究・保育現場をつなぐ 佐藤 将之(早稲田大学)

ディスカッション

まとめ:橘 弘志(実践女子大学)

司会 :山田あすか(WG主査:東京電機大学)

参加費:会員1,500 円、一般2,000 円、学生500 円(資料代含む/当日会場払い)

定 員70 名(申込み先着順)


申し込みについては、以下の日本建築学会のホームページに詳細があります。

子どもを信じて待つ保育2015/01/22

森のようちえんピッコロの中島久美子先生に、ゲストティーチャーとして授業に来ていただきました。

中島先生は、小学館「新幼児と保育」、私の保育大賞「動物の死をめぐって」のエッセーが縁で出会いました。保育を見に行きお話を伺い、講演会も山梨まで聞きに行きました。

以前いた大学では、保育内容「環境」の授業で中島先生のエッセーを学生に配布していました。今の大学でも、今年から環境の授業を持つことができるようになったため、中島先生にお願いして大学まで授業に来ていただきました。




「こどもこそミライ」の映画にもピッコロの保育は紹介されていますが、その保育の醍醐味は、中島先生の話を聞くことで味わうことができます。森のように環境が豊かな場であっても、中島先生は、プロとして「保育」をしていらっしゃいます。全身全霊を込めて見守る姿勢、必要なときにはしっかりと子どもと向かい合う姿勢、保育なのです。

中島先生は、いくつかの保育のエピソードを使いながら、保育者の意図や思い、保育者の役割を、見事に学生に伝えていただきました。




(プロジェクターに映る森の写真は、私が準備しました)。


中島先生は、東京家政大学ナースリールームの井桁容子先生と雰囲気が似ていらっしゃいます。(よく言われるそうです)。不思議なことに、お話の本質的な部分も、お二人はよく似ていらっしゃるのです。井桁先生と中島先生は、それぞれ乳児、幼児と、保育対象は異なりますが、保育とは何か、子どもをどのように捉えているのか、保育者の役割は何かなど、保育のエピソードを使いながら保育の本質を語る、貴重な先生方です。

お話には、「子どもが命のなかに囲まれている」、「保育は生き方」、「自分のボタンは自分で押す」、「言葉で教えない」など、大切なキーワードが次々に出てきます。子どもにとって豊かな環境とはどんな環境なのか、私たちは子どもをどのように捉えているのか、私たちはどんな人間を育てようとしているのか、私たちはどんな未来をつくりたいのか・・・。話を伺いながら、どんどん深い思考へと導かれていきます。こういう講義が、何年経っても心に残るのだろうなあと思いました。

中島先生のお話を、ぜひ幼稚園、保育園の先生方にも聞いていただきたいと思いました。
「子どもを信じて待つ保育」・・・基調講演にぴったりの内容です。


無料のe-Learningで園内研修2014/06/21

テレビやビデオなど映像系に映るのが大の苦手な私ですが、今、幼児教育を保護者に説明することができる保育者が増える必要があると考え、放送番組の仕事をお引き受けしました。

日本保育協会さんのホームページへアクセスして、

この右側に見える 「保育e-Learning(保育者の無料の保育研修サイト)」というボタンをクリックすると


小西さんの素敵な写真が出迎えてくれます。


「研修内容を探す」をクリックすると、様々な研修テーマの一覧が出てきます。
登録は簡単。かつ無料です園にプロジェクターがあれば、職員全員で同じ研修を受けることができます。研修内容は、20分から40分ぐらい。見て話し合うのにぴったりの長さです。

講師は、網野武博、井桁容子、遠藤利彦、大方美香、岡健、汐見稔幸、橋本真紀、平田智久、増田まゆみ、山中龍宏等、様々な領域の専門家が務めています(敬称略、アイウエオ順)。

私が担当した番組は、「保育の原理」です。なぜ幼児期の教育方法は遊びなのか、保育者は何を根拠にして保育内容を選ぶのかなど保育の原理原則を再確認する内容です。保育者が自分の言葉で語ることができるように、「はい、ここまでの内容をまとめて二人組で話してみましょう」という、いつもの演習も入っています。何度も相手を変えて練習をしたり、相手役の人が指導主事や保護者に扮して質問や意見を述べるロールプレイを行うやり方もあります。この演習で、自分の主観から一歩離れ、根拠に基づいて話をするトレーニングができます。思い込みを排し、内容をありのままに受け取ってまとめる練習は、子どもの保育や保護者の支援にもいきるでしょう。

保育原理のアップは7月頃だそうです。
画面に出る内容は、配布資料として印刷もできます。ご活用下さい。


保育者教育のこれからを考える2014/04/16

保育教育学研究会が、4月から、日本保育者教育学研究会にリニューアルしました。

今週土曜日、4月19日、13時30分より公開研究会を開きます。

場所: こどもの城 8階 803号(東京都渋谷区神宮前5-53-1)
内容:  講演 「教師教育の今、これから」 武蔵大学教授 武田信子

   ワークショップ 「保育者教育のこれから10年を考える」

対象は、保育者の養成・研修に携わる方。

申込は、下記のメールアドレスに、ご所属、お名前、ご連絡先アドレスと電話番号をお送りください。

日本保育者教育学研究会 hoikusyakyoiku@gmail.com


4月20日追記:ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。武田信子先生の講演を受け、熱い議論が交わされました。交流会を終えても、まだまだ皆さん話し足りない感じがありました。これを受けて、より本質的な議論をするための企画を呼びかけたいと思いますので、またよろしくお願いします。