家庭のような環境をつくる専門性2011/05/12

あ~またブログを書き始めた・・・ということは、そう、やらないといけない仕事がいっぱいです。

先日、浜松市の愛恵保育園さんへ、ゼミⅠ、ゼミⅡの学生14名を連れて見学をさせていただきました。
夕方のお忙しい時間にもかかわらず、学生たちのために丁寧に説明していただいて恐縮しました。
ありがとうございました。

愛恵保育園さんは、あたたかさと、やすらぎに満ちた空間がひろがります。
家庭の保護者とは異なる高い専門性をもって、「家庭のような」空間をつくっていらっしゃいます。


学生たちは、
「先生がどんな質問にもすぐに答えてくださることに驚いた」
「先生が本当に素敵だった。あんな先生になりたい」と、保育室とともに、先生にもあこがれを強く抱いたようです。


                 一つひとつの意図的な環境構成に興味津々の学生たち。

「専門職は、主観や自分の好みではなく、専門知識という根拠で判断する」
このことを、実際の先生の姿から学べた貴重な時間でした。

愛恵保育園の先生方、大変に勉強をさせていただきました。
ありがとうございました。

週末は静岡県保育研究大会2011/05/18

食育部会の皆様、冊子をお送りいただきありがとうございました。
金曜日の発表、がんばってくださいね。
今年は日程が合わなくて参加できず申し訳ありません。

多忙な職務のなかで保育の研究を行ったあるいは今行っている先生方が集うのですね。
大会の大成功を祈りたいと思います。




たつのこたろうのお母さん2011/05/21

たつのこたろうのお母さんは魚(いわなだっけ?)を、掟を破って多く食べてしまった罰で龍になってしまいます。初めて「たつのこたろう」を読んだとき、(たったそれだけで・・・)と、そのストーリーに強い衝撃を受けました。外食するとついデザートも食べたいと思う私なんか、どれだけ罰を受けないといけないことでしょう。

昔話のなかには、欲深さを戒めるお話が多くあります。

「はなさかじいさん」では、慎み深いおじいさんは小さなつづらを選び、強欲なおじいさんは大きなつづらを選びます。欲の深いおじいさんは、結局何も手に入れることができず不幸になります。
昔話では、たいてい働き者で、慎み深くて、思いやりがあり、頑張った人が幸せになれるのです。

マイケル・サンデルの「これからの『正義』の話をしよう(JUSTICE What's Right Thing to Do)」を読んでいて、ふと日本からいつの間にか「強欲」という言葉が消えてしまったなあ・・・と気づきました。

消費することはいいこと、富を集めることはいいこと、大きいことはいいこと、新しいことはいいこと・・・節度とか、慎み深さとか、我慢とか、子どもたちが学ぶ機会は、とても減っているのかも。高等教育を受けても、教養ある生き方を獲得できる人はごく少数かもしれません。幼児教育にも、快楽を追求する番組や営利目的の消費文化が入り込みがちです。保育園や幼稚園は教育を目的とした施設ですから、他とは一線を画した文化を提供したいものです。

浜岡原発が止まることになりました。この夏は喜んで節電しようと思います。最近緩みすぎていました。私は、自分が楽をするためにエネルギーを使うのはイヤだと、ずっと冷房なし、温水器も使わず、若い時期を過ごしてきました。大丈夫。またその生活に戻ります。ついでに、あの若く、純粋だった頃の心に戻りたいと思います。



布橋図書館の今月のお薦め絵本コーナーには、毎月昔話をいくつか置いています。

保護者のための閲覧・貸出ブックリスト2011/05/24

子育て支援センター、子育てひろばなど、子育て支援を目的とした場では、
子どもを健やかに育てるための情報を得られるように環境を構成します。

子どもを受け入れましょうとか、愛しましょうといった
「心理」や「親のかかわり方」を中心とした子育て情報はあふれていますが、
本当に子育てに必要な情報はなかなか手に入らないもの。


子育て支援の場では、
〇食事・睡眠・遊びといった基本的欲求の充足に関する本。
〇子育ての具体的なやり方がわかる本。
〇ながめるだけで、気持ちが「シャキ」として、
思わず掃除したり、運動したり、早起きしたり、
家庭の生活がスッキリ明るくなるような暮らしに関する本を保護者のために準備しましょう。

 

★保護者向け閲覧本・貸出本★

単行本
「子育て支援 ひだまり通信―遊びとしつけの上手なコツ」
高山静子,チャイルド社
(保育者が保護者に伝えたいことがたぶんほとんど入っています)

「きほんの遊び142―0~3歳」 中川信子,小学館

「脳をきたえるじゃれつき遊び」正木健雄,井上高光,野尻ヒデ,小学館 (父親向け)

「子どもが伸びる関わりことば26―発達が気になる子へのことばかけ」湯汲 英史,鈴木出版

「月刊クーヨン増刊モンテッソーリの子育て」 2010年 03月号 [雑誌]

「テレビを消したら赤ちゃんがしゃべった!笑った!」片岡 直樹,メタモル出版
(背表紙によって乳児のメディア漬けが予防できます)

「『早起き力』で子どもが伸びる!―早起き・早寝作戦で差をつける」神山 潤,廣済堂出版

「坂本広子の台所育児―一歳から包丁を」坂本広子,農山漁村文化協会

「冒険図鑑―野外で生活するために」さとうち藍,松岡 達英,福音館書店(父親向け)

「工作図鑑―作って遊ぼう!伝承創作おもちゃ」木内 勝,田中 皓也,福音館書店

ADHDさとるくんの場合―落ち着きのない子をどう育てるか」古沢 恭子,鈴木出版

「発達障害の子の感覚遊び・運動遊び」木村順,講談社

「2歳で言葉がない子・増えない子『様子を見る』のは危険です」金子保,メタモル出版

「ふるさと子供グラフティ」原賀隆一,クリエイトノア(祖父母向け:ホームページから購入)

「ふるさと子供ウイズダム」原賀隆一,クリエイトノア( 〃 )

 

情報本

 料理・掃除・運動・キャンプや外遊びに関する雑誌

 手作り:地域の保育園のパンフレットファイル

 手作り:地域の幼稚園のパンフレットファイル

 産婦人科情報誌

 遊び場ガイド

 幼稚園情報誌

           熊本の原賀隆一さんが描いた「ふるさと子供グラフティ」・・・子どもの頃を思いだします。

保育相談支援2011/05/29

ミネルヴァ書房から、『保育相談支援』が出版されました。
編者は、柏女霊峰先生と、橋本真紀先生。
わたしは、第四章、「環境を通した保育相談支援」を、書かせていただきました。

この章では、こまつ保育園、なかぜ保育園、ながかみ保育園、なかよし第二保育園、船堀中央保育園、
川和保育園、愛恵保育園、蒲保育園、なごみ保育園、エミール保育園と、たくさんの園の写真を掲載させていただいています。どの園も、子どもへの愛、保護者への心遣いがあふれていて、とっても素敵です。
なかでも、なかぜ保育園の平野先生には、「お願いしま~す、先生、笑って!」と頼み込み、この本のためにモデルになっていただきました。

写真だけは自信あり。保育者の環境構成技術は素晴らしい!と感じさせられます。

柏女霊峰・橋本真紀『保育相談支援』ミネルヴァ書房、2011年3月